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パイオニア、MEMSミラー採用のソリッドステートタイプ「3D-LiDAR」の量産開始

  • 《写真提供 パイオニア》
  • 《写真提供 パイオニア》

パイオニアの子会社であるパイオニアスマートセンシングイノベーションズ(PSSI)は、3D-LiDAR「1st Model」の近距離タイプを11月下旬より量産、出荷を開始した。

1st Modelは、パイオニアが培ってきた光ディスクプレーヤーなどのレーザー関連技術やカーナビゲーションをはじめとする車載製品の開発・製造ノウハウと、キヤノンが保有する光学レンズ技術を融合。1つのレーザーダイオードと1つの受光素子で構成するMEMSミラー方式と同軸光学系方式の採用により、部品点数を削減し、小型化(775cc)を実現している。2021年1月に量産開始を予定している中距離タイプの3DLiDARとの組み合わせにより、多様なニーズに対応する。

本機は、MEMSミラーを用いたラスタースキャン方式の採用により、スキャニング範囲を高速で隙間なく、高い解像度で検知し、高密度・高精細な点群データを取得可能。自動運転バスや中低速モビリティにて、前方および死角の歩行者、自転車などを高精度に検知できるほか、道路の固定設備やセキュリティモニタリング用のセンサーとして、プライバシーに配慮しつつ障害物や異物、侵入者などを高い精度で検出する。

さらに、本機で取得した高密度かつ高精細な点群データを、パイオニアが長年培ってきた光学技術・信号処理技術を用いた独自のソフトウェアと組み合わせて処理することで、反射強度の弱い物体の検知・認識に加え、雨天時や降雪時などの環境においても高精度な検知・認識ができる。

パイオニアでは、車載機器の国内開発・生産拠点である川越事業所に3D-LiDAR専用の生産ラインを新設。生産から品質管理までを一貫して行う。国内生産拠点にて、車載向けの厳しい品質要件をクリアすることで、高品質とともに安定した商品供給および商品サポートを実現している。