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トヨタ、新型コンパクトカーを開発中… GA-B車台採用、アイゴ 後継車か

  • 《photo by Toyota》
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トヨタ自動車(Toyota)の欧州部門は3月3日、欧州Aセグメント向けの新型車を開発していると発表した。「GA-B」プラットフォームを採用した3番目のモデルを生産する、としている。

◆トヨタの新世代コンパクトカー向けプラットフォームが「GA-B」

トヨタの新世代コンパクトカー向けプラットフォームが、「GA-B」。GA-Bは、トヨタのクルマづくりの構造改革、「TNGA」(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)に基づく新プラットフォームだ。ボディの高剛性化や低重心化を図りつつ、さらなる燃費性能と高い操縦安定性や走破性を目指して、開発が行われた。

トヨタは、『プリウス』や『カローラ』に、「GA-C」プラットフォームを使用している。GA-Bは、このGA-Cの下に位置するコンパクトカー向け車台となる。

GA-Bプラットフォームは、ホイールベース、全長、トレッド幅を変えられるモジューラー設計が特長だ。これにより、さまざまなサイズやボディタイプの車両に、適用することが可能になる。

また、このプラットフォームは高度な接合技術を採用しており、重量とコストに重点を置きながら、高レベルのアンダーボディ剛性を確保している。ロングホイールベースと高効率パッケージの組み合わせにより、コンパクトなボディサイズでも、室内スペースを犠牲にしていないという。

さらに、運転席は、車両の中心に近い低い位置にレイアウトした。これにより、車両の重心を引き下げる。ステアリングホイールの角度を最適化し、ドライバーの近くに配置することにより、理想的なドライビングポジションを生み出すという。

◆新型Aセグ車がヤリスとヤリスクロスに続いてGA-B車台を採用

GA-Bプラットフォームは、トヨタの欧州向けラインナップでは、新型『ヤリス』とその派生モデルの『ヤリスクロス』に採用。この2車種に続いて、GA-Bプラットフォームを採用する3番目のモデルが、欧州Aセグメント向けの新型車になる。

トヨタの現在の欧州Aセグメント車が、『アイゴ』だ。現行アイゴは2014年3月、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2014で発表された。アイゴは、トヨタの欧州における入門モデルの役割を担うコンパクトカーだ。トヨタとPSAグループ(現ステランティス)が共同開発し、プジョー版は『108』、シトロエン版は『C1』を名乗る。

アイゴには、衝突回避支援パッケージの「トヨタセーフティセンス」を標準装備した。車速が10~80km/hの範囲で、衝突の危険を察知した場合に、「PCS(プリ・クラッシュ・システム)」が作動。ドライバーに警告を発し、ドライバーが回避行動を取らない時には、自動でブレーキをかける。また、「LDA(車線逸脱警告)」は、高速道路などにおいて、自車の走行車線をモニター。ウインカーなしで車線を逸脱した場合、ドライバーに音やサインで警告を発する。

◆GA-Bベースの3車種の欧州年間生産は50万台を超える見通し

GA-Bプラットフォームを採用する欧州Aセグメント向けの新型車は、すでにデビューから7年が経過しているアイゴの後継車となる可能性が高い。

トヨタは新型ヤリス、ヤリスクロス、そして新型Aセグメントモデルを合わせて、GA-Bプラットフォームがベースとなる車両の欧州における年間生産台数が、50万台を超えると見込んでいる。

トヨタによると、年産50万台の達成は、Aセグメントの顧客が求める車両価格を実現するために必要な量産効果によるコスト削減を可能にするという。

また、新型Aセグメント車のパワートレインは、現行アイゴの1.0リットル直列3気筒ガソリンエンジン(最大出力72hp、最大トルク9.5kgm)と同じく、内燃エンジンになる予定だ。トヨタによると、現在の欧州Aセグメント車は内燃機関搭載車が主流であり、顧客が重視するのは価格という。そのため、価格の上昇を伴う電動モデルの販売が急増することは予想されず、内燃機関搭載車が当面は主流になると見込んでいる。

なおトヨタは、新型Aセグメント車は、トヨタブランドへの入門モデルの役割を引き続き担う、としている。