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メルセデスベンツ Sクラス 次期型、最新「MBUX」に12.8インチ大型ディスプレイ採用

  • 《photo by Mercedes-Benz》
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メルセデスベンツは7月8日、次期『Sクラス』(Mercedes-Benz S-Class)に搭載される最新の「MBUX」をデジタルワールドプレミアした。

MBUXは、メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンスを意味し、新世代のインフォテインメントシステムだ。特長は、人工知能(AI)によって、学習することにある。

MBUXはカスタマイズ可能で、ユーザーに適応する。無線通信での更新も可能だ。タッチスパネルで操作する高解像度のワイドスクリーンコックピット、拡張現実(AR)技術を備えたナビゲーションディスプレイ、「ハイ、メルセデス」で音声アシストが起動するインテリジェントな音声コントロールが含まれている。

◆OLED技術を備えた12.8インチ大型ディスプレイ

次期SクラスのMBUXは第2世代となる。ハードウェアとソフトウェアが大きな進歩を遂げており、さらにデジタルでインテリジェントになった。OLEDテクノロジーを備えた12.8インチの大型インフォテインメントディスプレイをはじめ、最大5つの大画面ディスプレイにより、快適機能などを簡単にコントロールできるようにした。

12.8インチの大型インフォテインメントディスプレイは、操作スイッチの数が大幅に削減された。現行型よりも、スイッチの数は27少ない。タッチやスワイプ、音声コントロール、手のジェスチャーに加えて、オプションで視線によるコントロールも可能にした。ディスプレイの最も下の位置には常に、空調操作パネルが配される。

このディプレイには、「OLED」テクノロジーを導入する。OLED(有機発光ダイオード)は、LEDなどの点光源とは異なり、平面光源となる。その光は、新しいレベルの均質性を可能にする。プラスチック基板にいくつかの有機層を組み合わせたOLEDユニットは、効率的で軽量に仕上げられる。

次期Sクラスでは、OLEDユニットをガラスパネルの向こうに配置し、その背後のアクチュエーターと圧力センサーを組み合わせて、優れたコントロール性とディスプレイ表示を可能にした。OLEDパネルは、外部の背景照明を必要とせず、点灯している場所でのみ電力が消費される。OLEDテクノロジーは液晶よりも、最大30%エネルギー消費を抑えられるという。

◆「ハイ、メルセデス」と呼びかけなくても電話の着信に応答可能

音声アシスタントの「ハイ、メルセデス」は、さらに多くの対話が可能になった。たとえば、「ハイ、メルセデス」と呼びかけなくても、電話の着信に応答したり、ナビゲーションマップを表示したりすることができる。また、救急箱がどこにあるのか、Bluetooth経由でスマートフォンを接続する方法なども説明できるようになった。

PIN入力に加えて、新しい認証方法により、高いレベルのセキュリティを追求する。指紋、顔、音声認識を組み合わせることにより、車両から個々の設定にアクセスしたり、デジタル決済プロセスを検証したりすることが可能になった。

「ハイ、メルセデス」は、27の言語に対応するように改良された。新しい「Chit-Chat」機能では、質問に答えてくれる。-動物の鳴き声や一般的な知識に関する質問にも回答する。スマートホーム機能により、自宅の家電製品を車両に接続して、音声で遠隔制御することもできる。

◆間接的な指示も理解する「ハイ、メルセデス」

「ハイ、メルセデス」は、間接的な指示も理解する。たとえば、足元の温度を調節するために、「足元の温度を24度に」と指示する代わりに、「寒い」と言うだけで空調をコントロールしてくれる。ユーザーとその声を学習し、方言も理解する。新しい流行語や言葉の使い方を、時間の経過とともに学習する。

また、このシステムは徐々に、定型的な応答をしなくなる。言語アシスタントでは、音声による入力はバックグラウンドノイズから解放され、圧縮されて送信される。車両のヘッドユニットとサーバーがデータを評価し、応答を送信する。システムが最も可能性の高い応答を決定し、数秒以内に応答する、としている。