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【ホンダ アコード 新型】開発責任者「e:HEVで妥協のない走り」…10代目はタイから輸入

  • 《撮影 池原照雄》
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  • 《画像:本田技研工業》
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ホンダは2月20日、上級セダンの『アコード』を全面改良し、21日に発売すると発表した。1976年の初代登場以来10代目のモデルとなる。

前モデルは2013年6月に発売されており、6年8か月ぶりに刷新された。新型車はこれまで同様にハイブリッド車(HV)専用モデルであり、2.0リットルエンジンと2モーターのシステム構成は同じだが、バッテリーを含むパワーユニットのサイズを32%小さくするなど、全面的に刷新した。新型『フィット』から採用しているハイブリッドの新ブランド「e:HEV」シリーズの第2弾となる。

生産はタイのアユタヤ工場が担い、タイからの輸入モデルとしては2002年に発売した『フィットアリア』以来となる。グレードは従来の最上級「EX」のみとし、消費税込み価格は465万円台。月300台の販売を計画している。

10代目用に新設計したプラットフォーム(車台)は、車体重量を従来比で5%軽量化する一方、ねじり剛性は32%向上させるなどの進化を図った。安全運転支援システムの「ホンダセンシング」は、後方誤発進抑制機能とオートハイビームを追加し、計10の機能に充実させている。さらに、ドライバーの気持ちや走行のシーンによってダンパー減衰力を可変できるホンダ独自の「アダプティブ・ダンパー・システム」も搭載している。

開発責任者である本田技術研究所の宮原哲也主任研究員は「グローバルで闘えるセダンであり、われわれの自信作。ハイブリッドシステムは妥協のない走りを実現し、従来のハイブリッド車のイメージを塗り替えるシステムができた」とアピールした。初代モデルからのグローバルでの累計販売は今月、2000万台に達している。また、17年に先行投入した米国などを含む10代目アコードの19年のグローバル総販売は約50万台だった。

一方、タイでの生産モデルとなったことについて宮原氏は、「アコードはタイでは富裕層の方に非常に人気が高い高級モデルとなっている。(タイ生産車は)そうした方々に鍛えられたブランドに成長している」と説明、品質面でも高いレベルになっているからだと指摘した。