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「不動産から可動産へ」MaaSの未来をトヨタとMONETのキーマンが語った…オートモーティブワールド2020[訂正]

  • 《photo by Toyota》
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トヨタのマルチモーダルモビリティサービス「my route」はいまどこを走り、どこへ向かうか。同社 未来プロジェクト室の天野成章氏と、「my route」に参画しオンデマンドバスを手がける MONET Technologies の上村実氏が、オートモーティブワールド2020で語った。

◆人々の移動総量を増やす「my route」とは

トヨタ天野氏は、2003年トヨタ自動車に入社。国内販売事業や労務人事などを経て、未来プロジェクト室長代理・イノベーショングループゼネラルマネージャーを担当。「my route」の企画・実証などに携わる。トヨタの未来プロジェクト室は、トヨタ直轄の組織として、東京・表参道にオフィスを構え、人々の移動総量を増やすために、「世の中の一歩先を創っていく」ことをミッションに活動している。

まず、「my route」とは。my route は、街のすべての移動手段を組みあわせて検索、予約・支払いもアプリで完結、「行きたい」が見つかる、の3つのメリットを享受できるスマホアプリで、Google Play(Android)とApp Store(iOS)からダウンロードしてすぐに使える。

ユーザはスマホ上で行きたい場所をタップするだけで、バス・電車・タクシー・サイクルシェア・レンタカーなどを組み合わせた最適な移動ルートを導き出してくれる。また、タクシーの予約や支払い、バスのフリー乗車券の購入や利用も、アプリ上で一発で完結できるといった便利さもある。トヨタは2019年7月からナビタイムとマルチモーダルルート検索アルゴリズムの共同開発も始めた。

福岡市で西日本鉄道といっしょに実施てきた my route 実証実験では、2019年辞典で4万7000ダウンロード、アプリ総合満足度9.7%増、外出機会20%増、行動範囲28.1%増、福岡への興味関心39.2%増などのデータを得たと天野氏はいう。

「地域に支持されるサービスに成長させるためには、地域のキープレーヤーとの協業が不可欠。今後も西鉄のようなパートナー関係を増やしていくことが重要」

こうした実績をふまえ、2020年春には訪日外国人専用1日フリー乗車券「FUKUOKA TOURIST CITY PASS」デジタル版の販売や、西鉄・JR九州・福岡市地下鉄・昭和バス・福岡市営渡船とも連携していくことを天野氏は伝えていた。

◆『e-Palette』要望の注目は自動運転の「喫煙所」だった

また、my route にも参画する、ソフトバンクとトヨタの共同出資会社 MONET の上村実氏は、トヨタのMaaS専用EV『e-Palette』(e-パレット)の展開イメージ6案を公開。e-パレットをベースに、オフィス、トイレ、喫煙所、コンビニ、フード、病院シャトルを仕立てるというイメージだ。

「ポイントはこうした6種類のモビリティが、自動運転で動くという点。このなかでも、意外と注目されているのが喫煙所。ことしの4月から東京都受動喫煙防止条例が施行されるタイミングで、要望が高かった」

また MONET は今後、日本の法制度改革、自治体と協業によるオンデマンド交通事業化、自動運転車を使ったMaaS事業化の3本柱をさらに追求していく。日本の法制度改革については、乗り合いに関する規制、貨客混在の規制、ダイナミックプライシングに関する規制や車庫法の改革を後押ししていく構え。「そのためには、自治体と連携した課題解決や、企業と連携し新しい価値を創造していくことが必要」と上村氏はいう。

また、MaaSが巻き起こすさまざまな変革と規制緩和についても上村氏は言及。「オンデマンドバスについてはまだルールや法律がない状況。そしてMaaSの未来にむけて不動産から可動産へという意識変革が要る。いままでのビジネスは基本的には不動産を前提とした商売だった。ところがクルマにサービスを載せて市場に提供していこうとすると、ここにも法律がないという課題に直面する」と。

上村氏はさらに、オンデマンドバスには相乗り緩和や料金体系の見直しが必要、不動産から可動産へと考え方を変えるには自治体や省庁を横断する許認可が必要、車両のマルチタスク化にむけては貨客混載の緩和や省庁横断の許認可が要るとも伝えた。

<おわび> 当初、MONETサミットを3月に開催すると記載しましたが、昨年3月に開催したものでした。訂正・再出力しました。