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【トヨタ カローラ 新型】吉田副社長「ワンランク上の存在感も価格は先代並み」…全幅広げて初の3ナンバー

  • 《撮影 池原照雄》
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トヨタ自動車は9月17日、12代目となる新型『カローラ』のセダンなどを同日に発売すると発表した。2012年5月以来の全面改良で、18年6月に先行して発売ていたハッチバックの『カローラスポーツ』も今回、一部改良した。

セダンは従来の『アクシオ』という呼称を廃止し、ワゴンはこれまでの『フィールダー』から『ツーリング』に改めた。パワートレインは1.8 リットルのハイブリッド車(HV)と同排気量のガソリン、1.2リットルのガソリン直噴ターボとした。安全支援システムである「トヨタセーフティセンス」の最新バージョンを全車に搭載した。コネクティッド機能では、国内のトヨタブランド車では初めてディスプレイオーディオを標準装備にし、スマートフォンとの連携などを実現している。

価格(10%の消費税込み)はセダンが193万円台~294万円台、ツーリングが201万円台~299万円台など。月間販売計画は9400台で、内訳はセダンが1700台、ツーリングが5400台、スポーツは2300台に設定している。このほか、当面は法人向けを主体に旧モデルも併売する。

今回の改良で注目されるのはセダンとツーリングの全幅を従来モデルより50mm広い1745mmとし、1966年の初代登場から初めて「3ナンバー」サイズとした。それでも海外モデルよりは35mm小さく、取り回し性が重視される日本市場向けの専用ボディーを採用している。ドアミラーの取り付け位置も工夫し、ミラー格納時の車幅は従来と同等を実現した。

都内での発表会に出席した吉田守孝副社長は「トヨタにはクラウンやランドクルーザーなど50年を超えるロングセラー車が多くある。今年で誕生から53年になるカローラは、もうすぐ累計販売が5000万台になる世界のベストセラーカーでもある。新型は歴代モデルがそうであったようにワンランク上の存在感を高い次元でバランスさせた」とアピールした。

また、価格については「トヨタ生産方式(TPS)による現地現物のモノづくりと原価低減により、数々の先進技術を採用しながら先代モデルと同等にすることができた」と、強調した。ライブ中継された発表会には豊田章男社長もビデオメッセージを寄せ「カローラのイメージは大衆車だが、大衆車という意味はたくさん街にあふれるということ。販売店の皆さん、たくさん売って、街に笑顔を広げてください」と訴えた。