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【マツダ3 新型】神戸製鋼と共同開発、防錆性能を高めた足回り部品溶接技術を初採用

  • 《写真 マツダ》
  • 《撮影 野口岳彦》
  • 《図版 神戸製鋼》

神戸製鋼とマツダは、足回り部品の防錆性能を高めた画期的な溶接方法「自動車足回り向けスラグ低減溶接プロセス」を開発、同技術が「日本溶接協会賞技術賞受賞」を受賞したと発表した。

近年、環境性能や走行性能の向上のため、車両軽量化が積極的に進められている。車両軽量化には、鋼板の薄板化は不可欠だが、薄板化では接合部の性能確保が課題であり、そのために連続接合可能なアーク溶接を多用している。このアーク溶接では、溶接ビード上にスラグが発生・付着した場合、錆の原因となり、耐食性の向上が課題だった。

マツダと神戸製鋼は、スラグの発生メカニズムまでさかのぼり、アーク溶接のシールドガス中のCO2量を最適化し、新型溶接ワイヤー「MIX-1MS」の共同開発を行い、「自動車足回り向けスラグ低減溶接プロセス」を考案。さらに、新プロセスの安定化を図るために、シールドノズルの径を最適化することで、スラグの発生を大幅に減らすことに成功した。

自動車足回り向けスラグ低減溶接プロセス」は、足回り部品の防錆性能を高める画期的な製造方法で、量産車としては『マツダ3』に世界初採用。マツダは今後、順次他の車種に展開する予定だ。