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いすゞと日野、国産初のハイブリッド連節バスを発売 安心・安全な大量輸送を実現

  • 《写真 いすゞ自動車》
  • 《写真 日野自動車》
  • 《写真 日野自動車》
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  • 《写真 いすゞ自動車》
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  • 《写真 日野自動車》
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いすゞ自動車と日野自動車は5月27日、共同開発を進めていた国産初のハイブリッド連節バス、いすゞ『エルガデュオ』、日野『ブルーリボン・ハイブリッド連節バス』の販売を開始した。

連節バスの車両寸法は、日本の道路事情を考慮し、全長18mに設定。定員120名 (標準仕様、最大値)と、朝夕時間帯に利用客が集中する通勤通学ラッシュ時や一日を通して利用客が多い観光地での大量輸送を実現する。

全長の長い連節バスでありながら、レイアウトの最適化により、最小回転半径9.7mと優れた小回り性を実現。前車室と後車室の角度(連節角)が一定以上になると、連節器の破損を防ぐために警報音により注意を促す連節制御システムを採用し、十分な安全性を確保している。また、後退時に車速が6km/h以上になると、エンジントルクを制御。加えて、前車室と後車室の角度が大きくなると警報ブザーが鳴り、さらに角度が大きくなると連節器エマージェンシーブレーキが作動して車両を停止させる。

インテリアでは、前車室から後車室につながるノンステップエリアがゆとりある室内高を実現。さらに、開放感のあるサイドウインドは座席からでも車外の確認がしやすく、明るい室内空間とした。加えて、後車室後方の対面シート部は余裕のある膝前の空間を確保。また、前扉にはグライドスライド扉、中/後扉には拡幅引き扉を採用、扉幅の拡大により大量輸送の乗降時間短縮に貢献する。

安全面では、ドライバー異常時対応システム(EDSS)を国内路線バスとして初採用。走行中、ドライバーが急病などで安全に運転できない状態に陥った場合、乗客や乗務員が非常ブレーキスイッチを押すことで、減速して停止する。車内では赤色フラッシャーランプと音声アナウンスにより、異常時であることを乗客に伝達。さらに、周囲にはホーンを鳴らし、ハザードランプとブレーキランプを点滅させて異常を知らせるなど、立席の乗客の安全性に配慮し、路線バスに適した制御となっている。また、乗降時には車両を左に傾ける「ニーリング」で、安全な乗り降りをサポート。低速走行中、路面や頭上の障害物を避ける、車高アップ機能/ロアリング機能も備える。

パワートレインは、総排気量8866ccのA09Cクリーンディーゼルエンジンとハイブリッドモーターの組み合わせ。A09Cエンジンは、PM除去装置+尿素SCRを採用し、パワーと省燃費の両立を高次元で実現。同時に、排出ガスを削減するアイドリングストップ&スタートシステムを採用し、省燃費や騒音防止に貢献している。トランスミッションは、クラッチ操作不要の7速AMTを採用。ギヤ段を自動で選択する自動変速モードと、走行状況に応じて手動でギヤ段を選択できる手動変速モードの切り替えにより、道路状況に合わせた運転を可能としている。

東京地区希望小売価格(税別)はいすゞエルガデュオが8780万円、日野ブルーリボン ハイブリッド 連節バスが8800万円。