注目の自動車ニュース
「見たことない顔」のフェラーリ、『HC25』初公開…世界に一台のV8ロードスター
フェラーリは5月15日、米国テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催された「フェラーリ・レーシング・デイズ(FRD)」で、世界に一台の特別なフェラーリ『HC25』を世界初公開した。
HC25は、スペシャル・プロジェクト・プログラムのもと、フェラーリ・デザイン・スタジオがフラビオ・マンゾーニの指揮のもとデザインした、ミッドリア搭載V8ターボエンジンのロードスターだ。『F8スパイダー』のレイアウト、シャシー、パワートレインを継承しつつ、そのスタイリングは大きく異なる独自の世界観を持つ。
◆これまでのフェラーリにはない表情
ボディはマットの「ムーンライトグレー」で仕上げられ、光沢のあるブラックの帯(バンド)が車体を貫く構成となっている。このバンドはラジエーター用エアインテークやパワートレインの熱排出など、熱マネジメントに必要な機能部品を内包する「機能的なリボン」として設計された。
フロントのヘッドランプはHC25専用に開発されたもので、これまでのフェラーリには使われたことのないモジュールを採用。デイタイムランニングライト(DRL)は初めて縦方向の配置を採用し、フロントフェンダーの前縁を活かしたブーメラン形状が特徴的だ。
ドアハンドルはアルミの削り出しによる長いブレードに一体化されており、一見するとハンドルとは分からないデザインとなっている。ホイールは5スポーク構成で、ダイヤモンド仕上げのアウターリムと二重の溝がホイールを視覚的に大きく見せる効果を持つ。
◆最後の“非ハイブリッド”V8ターボ
エンジンはV8・90度・ターボ・ドライサンプで、総排気量3902cc。最高出力は720cv(7000rpm)、最大トルクは770Nm(3250rpm)を発揮する。トランスミッションは7速デュアルクラッチF1ギアボックスを採用。
ボディサイズは全長4758mm、全幅2006mm、全高1183mm、ホイールベース2650mm。最高速度は340km/hで、0-100km/hは2.9秒、0-200km/hは8.2秒を達成する。
◆スペシャル・プロジェクト・プログラムとは
スペシャル・プロジェクト・プログラムは、1人のオーナーの要望に応じて世界に1台だけのフェラーリを製作するプログラムだ。顧客のアイデアをもとにフェラーリ・デザイン・スタジオのチームと共同で開発が進められ、プロポーションや形状の決定後にスタイリングバックと詳細設計図が作成される。製作期間は平均約2年で、その間顧客はデザインや検証の各フェーズに深く関与する。
HC25は『F8スパイダー』を最後とする非ハイブリッドのミッドリアV8プラットフォームの集大成であると同時に、フェラーリ『12チリンドリ』や『F80』といったフラッグシップモデルが示す未来への橋渡し的存在と位置づけられている。












