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VW『ID. Buzz』、250mm長いロングホイールベース登場…3列シートで7名乗り

  • 《photo by VW》
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フォルクスワーゲンは6月2日、新型電動ミニバン『ID. Buzz』(Volkswagen ID. Buzz)のロングホイールベース仕様車を、米国カリフォルニア州で初公開した。

◆最大2469リットルの収納スペースを確保
ID. Buzzのロングホイールベース仕様車の全長は4962mmと、通常モデルに比べて250mm長い。ホイールベース3238mmで、全長の拡大はほぼホイールベース延長分だ。ホイールベースが長くなったことにより、3列目シートのスペースが生まれ、最大2469リットルの収納スペースも確保した。最大7名が乗車できる。

ID. Buzzのロングホイールベース仕様車では、モーターの最大出力を204hpから286hpに、82hp引き上げたグレードを用意する。これにより、最高速は145km/h から160km/h(リミッター作動)に向上した。0~100km/h加速は7.9秒だ。

また、バッテリーの蓄電容量は85kWhとした。これにより、さらに長い航続を実現する。新型ヒートポンプの採用により、冬期の効率も向上しているという。

◆新開発モーターは最大出力286ps
この新開発EVパワートレインは、「APP550」と呼ばれ、後輪駆動車に適合する。これにより、ID. Buzzを含めた 「ID.」ファミリーの効率とパフォーマンスを引き上げることが可能になるという。

新しいEVパワートレインのモーターは、最大出力286ps、最大トルク56.1kgmを発生する。豊かなトルクにより、優れた走行性能を生み出すという。ローターには、高い負荷容量を持つ強力な永久磁石を装備した。発生する大トルクに耐えるように強化されている。

新開発のインバーターは、電力と効率の向上に必要な電流を供給する。モーターは、負荷に応じて、より効率的に作動するという。電気駆動の効率を高めるために、フォルクスワーゲンは熱管理システムを含むパワートレインの多くのコンポーネントを最適化した。電動オイルポンプなしで作動する省エネ設計の冷却システムも搭載している。

◆透明から不透明に切り替えられるスマートガラス
ID. Buzzのロングホイールベース仕様車には、ヘッドアップディスプレイ、アップグレードされた次世代インフォテインメントシステム、スマートフォンによるリモートパーキングなどを採用した。スマートガラスを採用した新デザインのパノラマサンルーフは、1950年代の伝説的な「サンババス」の記憶を呼び起こすのが狙いだ。

1.5平方mの面積を備えたこのガラスルーフは、フォルクスワーゲン史上、最大の大きさだ。スマートガラスは、タッチスライダーや音声アシスタントを使って、透明から不透明に切り替えることができる。北米仕様では、空調機能付きシートやフロントのイルミネーション付きフォルクスワーゲンロゴも採用される予定だ。

エクステリアには、初代の「T1」(『Bulli』とも)のデザインモチーフを取り入れた。短いオーバーハングやスペース効率の高さ、V字型のフロントマスクなどがT1から受け継がれた。オプションで、ツートンカラーが選択できる。

◆北米向けのID. Buzzはロングホイールベース仕様車のみ
バッテリーは、サンドイッチ構造のフロア下に配置されており、重心を低くし、前後重量配分にも配慮した。インテリアは、フォルクスワーゲンで初めて、動物由来のレザーの使用をとりやめた。その一方で、リサイクル素材を積極的に使用している。

北米向けのID.Buzzは、ロングホイールベース仕様車のみだ。最初のID.Buzzの米国での納車は、2024年に開始される。北米での市場投入とほぼ並行して、ID. Buzzのロングホイールベース仕様車は、ヨーロッパでも販売される予定、としている。