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【日産 セレナ 発売】プロパイロット2.0が車両価格500万円アンダー…ADASの下位展開も

  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真提供 日産自動車》
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日産自動車が4月20日に発売したミッドサイズミニバン、新型『セレナe-POWER』。2万台強の事前受注のうち15%は最上級グレード「ルキシオン」であるという。

ルキシオンはシリーズ中最も高い内外装の質感を持つが、最大の売りは高精度地図情報と準天頂衛星を利用したcm単位の測位技術を併用することで部分的に自動運転を可能としたシステム、プロパイロット2.0だろう。

プロパイロット2.0は同一車線だけでなく車線をまたいでの運転支援も行うのが特徴。渋滞時だけでなく通常速度のクルーズでもハンズオフ(手放し運転)が可能。また先行車の車速が自車のクルーズ設定速度より低いときにクルマが追い越しを提案、ドライバーがそれを承認すると車線変更を自動的に行って追い抜きを行うなど、車線変更アシストも実装されている。

このシステムはあくまでレベル2の一種であり、前方をはじめ周辺への注意義務やいざというときのハンドル操作義務があるため、クルマに運転を任せて車窓の写真を撮ったりスマホを触ったりすることはできない。自動運転という観点ではバリューは限定的だが、長距離ドライブ時の疲労軽減には間違いなくプラスに作用することだろう。

プロパイロット2.0が最初に搭載されたのは2019年のDセグメントセダン『スカイライン』。2022年にはBEV(バッテリー式電気自動車)の『アリア』にも採用されたが、500万円アンダーのモデルに搭載されたのはこのセレナ・ルキシオン(479万8200円)が初めて。システム価格は推定50万円ほどと、依然として決して安くはないが、それでも自動運転につながる高度なADASの下位展開が徐々に進んでいることをうかがわせる。

ちなみに新型セレナはルキシオン以外、e-POWER、純エンジン車とも単一車線版の「プロパイロット」が全グレード標準装備となった。ADASがついているのが当たり前という時代に従来のようなオプション設定にしていては市場競争に勝てないので当然といえば当然の措置だが、旧型比ではその点も進化のポイントと言える。