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クーラーシステムに雪国ならではの工夫…ジャパンキャンピングカーショー2023

  • 《写真撮影 関口敬文》
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2月6日まで幕張メッセで開催中の「ジャパンキャンピングカーショー2023」。キャンピングカー長野のブースには、トヨタ『ハイエーススーパーGL』をベースにした『スペースキャンパーCOOLs』が展示されていた。

オリジナルの窓用エアコン、リチウムイオンバッテリー、ソーラーパネル100W×2枚、ベバストFFヒーター、冷蔵庫、フリップダウンモニターなどが標準装備。価格は745万6900円(税込み)だ。

◆車体下部に室外機を取り付けてはいけない理由がある
本モデルの展示車の車体右側後部の窓には、『特許出願済』という気になる文言があったので担当者に詳細を聞いてみた。同社のクーラーはウインドークーラーを使用しているため室外機が一体型となっている。通常のエアコンを取り付ける場合、室外機を付ける必要があり、通常は後部車体下に設置されることが多い。ただしここに取り付けるとある問題があるとのこと。

同社がある長野県では、冬になると雪が降るため道路には融雪剤が撒かれる。この融雪剤の正体は塩化カルシウムということは皆さんご存じだろう。もうおわかりかと思うが塩化カルシウムは金属を腐食する。つまり冬に頻繁に走行し、融雪剤を落とさずに放置すると室外機が腐食して溶けてしまうそうだ。そのため室外機一体型のウインドー用クーラーを装備しているのだ。

リチウムイオンバッテリーについても、『全車ヒート機能付き』と書かれているので、この詳細についても聞いてみたところ、リチウムイオンバッテリーは低温下では充電速度が著しく低下するとのこと。つまり冬になるとバッテリー温度が極端に下がるため、充電速度が遅くなる。これを防ぐため、一定の温度で温めるヒート機能を持たせている。

ウインドークーラーといい、ヒート機能付きリチウムイオンバッテリーといい、長野県にあるメーカーならではの知恵が盛り込まれている製品だ。またもうひとつの特許出願済である『Mini POP UPルーフ』は、ギャレーを使う際にちょうど頭上部分を拡張できるように、まさしくポップアップするルーフのこと。頭を下げながらギャレーを使うのは体勢的に厳しいので、使い勝手を考えられたアイテムだ。