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アウディデザインの新しい方向性、EVミニバンコンセプトに提示 

  • 《photo by Audi》
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アウディ(Audi)は4月19日、コンセプトカー『アーバンスフィア』を発表した。アウディは、この次世代EVミニバンで、新しいデザインの方向性を提示している。

◆「アジェイセントライティングユニット」と呼ばれるデジタルライト
アーバンスフィアの流れるようなボディシルエットは、伝統的なアウディデザインに従って設計された。その一方、「アジェイセントライティングユニット」と呼ばれるデジタルライトを備えた独自のシングルフレームグリルなどに、新しいデザイン要素を取り入れている。

大きな弧を描くダイナミックなルーフラインや、バッテリーユニットが搭載された巨大なシルエリア、そして、大径の24インチホイールは、1990年代に発表されたコンセプトカーの『アヴス・クワトロ』から着想を得ている。6本のダブルスポークホイールは、軽量デザイン、機能的なモータースポーツホイール、そしてアウディ伝統の「バウハウス」デザインを想起させることを狙ったという。

ボディ全体のウェッジシェイプは、大きくフラットなフロントウィンドウによって強調されている。フロントとリアには、デザイン上の大きな特徴となっている大型のデジタルライトが装着された。このライトは、コミュニケーション手段としても機能する。

◆アウディらしいシングルフレームグリルは八角形
アーバンスフィアは、従来の車両カテゴリーにとらわれずに設計された。コンセプトカーの『グランドスフィア』と、共通点を備えているという。ひとつの大きな塊から削り出したようなボディ形状、彫刻的でソフトな造形のホイールアーチは、2台のコンセプトカーに共通している。アーバンスフィアは、3000mm以上の長いホイールベースと短いオーバーハングを持つ。

フロントの特徴は、アウディらしいシングルフレームグリルだ。このグリルは、大きな八角形のような形状をしている。エンジンないEVは、フロントグリルに本来のエアインテークとしての役割はないが、それでもアウディブランドの象徴としての機能を果たしている。

ライト前面の広い領域をカバーする透明なバイザーの後方には、デジタルライトが設置されている。この三次元の光の構造体は、無数の動的なピクセルセグメントから構成されている。シングルフレームの上端と下端はアルミ製で、縦方向のラインは、ライト面の一部として、LEDによって形成されている。

◆シングルフレーム全体がコミュニケーション手段に
「アウディライトキャンバス」と呼ばれるシングルフレームの表面全体が、ステージやキャンバスとなり、さまざまなコミュニケーションに使用することが可能だ。この機能は、動的な照明効果により、安全性を高めるために他の道路ユーザーにシグナルを送る。ロービームとハイビームは、シングルフレームの外側セクションのライトセグメントで機能し、「マトリクスLED」ライトは、その後方に配置されている。

シングルフレーム左右のヘッドライトユニットは、スリムで、何かを凝視した時の目の表情を思わせることを狙ったという。「アウディアイズ」として知られるデジタル照明ユニットは、アウディの4リングスエンブレムを連想させるものだ。このリングは、新しいジタルライトシグネチャーを生み出す。

路面を照らす光は、交通状況や周囲の環境、乗員の気分に合わせることができる。デイタイムランニングライトとして、光軸を一か所に集中させたり、開いたりすることが可能。その輪郭も、狭くしたり広くしたりすることができる。デジタルで作成された「眉毛」は、必要に応じてダイナミックターンシグナル(流れるウインカー)としても機能する。

◆伝統的な中国の傘にヒントを得た「アウディ・ライト・アンブレラ」
このコンセプトカーが、中国のメガシティを走行することを想定して開発されたこともあり、乗員がアーバンスフィアを降車後に使用することができる「アウディ・ライト・アンブレラ」がアクセサリーとして用意された。伝統的な中国の傘にヒントを得たこのアイテムは、通常の傘としての用途以外にも、多機能光源として機能させることができる。傘の内側は反射素材でできているため、表面全体が眩しさを抑えた照明ユニットとして機能する。

アウディ・ライト・アンブレラは、進行方向を明るく照らすだけでなく、周囲に自分の存在を知らせる役割も果たす。通りを横断するときや危険な状況では、人工知能(AI)とセンサーテクノロジーにより、光源がリズミカルに点滅する。

また、この傘を照明として使用することもできる。ユーザーを光で均等に照らすことにより、いつでも自撮り写真を撮ることが可能、としている。