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ジープ ラングラー のEVコンセプト、625馬力に強化…「2.0」に発展

  • 《photo by Jeep》
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ジープは4月9日、米国ユタ州モアブで開幕した「2022イースター・ジープ・サファリ」において、『ラングラー・マグニートー2.0コンセプト』(Jeep Wrangler Magneto 2.0 Concept)をワールドプレミアした。

◆最大トルクは従来のおよそ3倍の117.5kgm
同車は、ジープが前回の「2021イースター・ジープ・サファリ」で初公開したEVコンセプト、『マグニートー』の進化バージョンになる。ベース車両は、今回もジープ『ラングラー』だ。

ラングラー・マグニートー2.0コンセプトには、最大5250rpmで回る特注のアキシャルフラックスモーターを搭載する。モーターは6速MTに接続されており、内燃エンジン車と同じように稼働するクラッチ付きのマニュアルEVパワートレインとした。クイックシフト時には、モーターはクラッチの接続時に作動し、回転が止まるのを防ぐ。

コンパクト設計のモーターは、従来の最大出力285hpから625hpへ、340hp強化された。最大トルクも37.7kgmからおよそ3倍の117.5kgmへ、79.8kgm強化。これは、EVパワートレインのピークアンペア数を、従来の2倍以上の600アンペアに引き上げた効果という。このEVパワートレインの再チューニングにより、ピークアンペア数を最大10秒間維持することが可能に。ジープによると、内燃エンジンのパワーを大幅に向上させる「ナイトラス・オキサイド・システム(Nitrous Oxide Systems)」のEV版になるという。

◆2ドアのラングラーをベースにホイールベースを305mm延長
また、6速MTの1速ギア比を、5.13から3.36に変更。ラングラーの「ルビコン」のロックトラックトランスファーケースと組み合わせられた。ラングラー・マグニートー2.0コンセプトは、オンデマンドで瞬時にトルクを伝達することにより、岩場などでも優れたオフロード性能を発揮するという。また、EVパワートレインに追加された回生ブレーキは、ドライバーが強弱を選択でき、ワンペダルの運転体験を可能にしている。

マグニートー2.0コンセプトでは、117.5kgmの最大トルクを路面に伝達するために、いくつかのハードウェアがアップグレードされている。

まず、2ドアのラングラーをベースに、ホイールベースをおよそ305mm延ばした。これにより、EVパワートレインのコンポーネントを搭載するスペースを生み出した。また、ホイールベースの延長は、2004~2006年の「LJ」型ラングラー「アンリミテッド」と同様のプロポーションを実現する狙いもある。カスタムメイドの3インチリフトキットと20インチホイール+40インチオフロードタイヤも装着されている。

◆ボンネットフードの一部をシースルー化
オフロード専用のシャシーのセットアップとして、「Dynatrac60Pro-Rock」フロントアクスルと5.38レシオの「Pro-RockDynatrac80」リアアクスル、カスタムメイドのドライブシャフト、オフロードサスペンションを採用している。

カスタムメイドの軽量バンパーが、フロントとリアの通常のバンパーに代えて装着された。フロントとリアのフェンダーには、カーボンファイバー製のエクステンションが追加され、重量を増やさずにワイドタイヤを収める。これらの変更により、ラングラー・マグニートー2.0コンセプトはオフロードにおいて、アプローチアングルとデパーチャーアングルを向上させている。

エクステリアは、サーフブルーで塗装された。カスタムメイドのカーボンファイバー製Bピラーとビキニトップ、カーボンファイバー製ボンネットが装備される。このカスタムメイドのボンネットフードは、一部をシースルーとして、EVパワートレインが見える演出を施している。