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【トヨタ MIRAI 新型】高圧水素タンクにナイロン6樹脂を採用、宇部興産と共同開発

  • 《写真撮影 雪岡直樹》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》

トヨタ自動車が発売した燃料電池自動車(FCV)新型『MIRAI』に、トヨタ自動車と宇部興産が共同開発したFCV用高圧水素タンクライナー向けポリアミド(ナイロン)6樹脂「UBE NYLON 1218IU」が先代モデルに引き続き採用された。

1218IUは、MIRAIに搭載される高圧水素タンクの最内層の構成部材として使用。水素が外部に漏れ出すことを防止する樹脂ライナーの材料としての厳しい要件をクリアした。ナイロン6樹脂として優れた水素透過防止性能を備えるとともに、水素ガスの充填や放出によるタンク温度の急激な変化に対する耐久性、低温環境における耐衝撃性等についても優れた機械的性質を示している。

宇部興産は1959年からナイロン6樹脂の製造販売を開始し、グローバルでの生産能力は19万8000トンと世界有数の規模を持つ。近年ではより高度化する市場のニーズに対し、顧客との共同開発を通じたコンポジット事業の技術提案力および製品開発力、安定した品質に基づくソリューション提供型ビジネスが高く評価されている。また、日本・アジア・欧州・北米の4極体制により、1218IUについても高圧水素タンクの樹脂ライナー材料として適切なグローバル供給体制を確立している。