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「手描きのライオン」に700時間、ポルシェのルクセンブルク進出75周年記念車がすごい
ポルシェは、ルクセンブルクでの事業開始75周年を記念した特別仕様車「ポルシェ・リッツェブルク・レガシー・プロジェクト」を発表した。ベース車両は『911 GT3』の「ツーリングパッケージ」で、ルクセンブルクで開催された顧客イベントで初披露された。
この特別仕様車の最大の特徴は、700時間以上の作業時間をかけて施された精巧なペイントワークだ。アイスグレーメタリックのベースカラーに、ファイアレッドでルクセンブルクライオンのグラフィックを手描きで描いている。この塗装は20以上の工程を経て完成し、「ゾンダーヴンシュ」プログラム史上最も精巧な塗装となった。
ライオングラフィックは、ボンネット、フェンダー、ドア、サイドパネル、燃料フィラーキャップ、リアスポイラー、ルーフに施されている。また、20インチと21インチのGT3アルミホイールのリム部分には「Vive Vive Vive」の文字がレーザーで刻まれ、「ルクセンブルク万歳」を意味する愛国的な表現が込められている。
内装では、レーステックス製ヘッドライナーにルクセンブルク国歌の冒頭部分と国土の輪郭が刺繍されている。これは特別な刺繍機械を使用して製作され、ゾンダーヴンシュプログラム史上初の試みとなった。国歌の歌詞は、このプロジェクトに協力したルクセンブルクのアーティスト、ジャック・シュナイダーの手書き文字で表現されている。
シートセンターパネルやドアセンターパネル、センターコンソールの収納コンパートメントの蓋には、グラファイトグレーでライオングラフィックが控えめにプリントされている。ドアシルガードには、シュナイダーの手書きによる「ポルシェ・リッツェブルク」の文字が照明付きで配置されている。
パワートレインは、自然吸気4.0リットル水平対向エンジンを搭載し、最高出力375kW(510hp)、最大トルク450Nmを発生する。
ポルシェ・ルクセンブルクは1950年から正規輸入業者として事業を展開しており、同国の主要モビリティプロバイダーであるロッシュグループが運営している。