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日立オートモティブ、遠方検知と交差点での衝突被害軽減ブレーキが可能となるステレオカメラを開発

  • 《画像:日立オートモティブシステムズ》

日立オートモティブシステムズは12月25日、ステレオカメラ単体で、広い画角により、遠方検知と交差点での衝突被害軽減ブレーキ(AEB)を可能となるステレオカメラを開発したと発表した。

交差点での右左折時に歩行者などを検出して衝突を回避するためには、広い水平画角をセンシングする技術が必要となる。加えて、センサーの要件として遠方の先行車を検知し続けるには、CMOSを高画素化したり、周辺や遠方を検知するレーダーなど、複数のセンサーを組み合わせたりすることが必要だった。

今回開発したステレオカメラでは、左右のセンシングを従来よりも広角化するとともに、左右のカメラで検知する画像範囲を左右にずらすことで、検知範囲を拡大。これにより、従来からセンシング画素数を大幅に増やすことなくACC(Adaptive Cruise Control)機能に対応可能な遠方検知を維持したまま、交差点右左折時の衝突被害軽減ブレーキが可能となる、従来比約3倍の広画角化を実現した。

同技術における、検知範囲中央部と周辺部で検知方式を変える技術は、日立製作所 研究開発グループと共同で開発。中央部の両眼による立体視検知と、周辺部の時系列画像処理での単眼による立体物検知をシームレスにつなぎ、加えて、予め機械学習の手法で識別パターンを記憶させることで、高い精度で歩行者や自転車を検知し測距することが可能となり、ステレオカメラ単体の最小構成で交差点での安全支援を実現する。