注目の自動車ニュース

アストンマーティンとザガートの名車、60年ぶりに復刻生産…世界限定19台を納車開始

  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》
  • 《photo by Aston Martin》

アストンマーティン(Aston Martin)は11月7日、60年前に19台のみが生産された『DB4 GT Zagato』の復刻モデル、『DB4 GT Zagatoコンティニュエーション』の納車を開始した、と発表した。

◆60年ぶりの名車はサーキット専用車に

イタリアの名門カロッツェリア、ザガートは2019年、創業100周年を迎えた。アストンマーティンとザガートは過去およそ60年間、パートナーシップを構築してきた。アストンマーティンとザガートの最初の共同開発車が、1960年に発表されたDB4 GT Zagatoだ。

アストンマーティンは、2019年のザガート100周年を記念して、このDB4 GT Zagatoを、DB4 GT Zagatoコンティニュエーションとして復刻生産した。DB4 GT Zagatoコンティニュエーションは、サーキット専用モデルだ。1960年代、アストンマーティンとザガートは、サーキットでフェラーリと競うために、DB4 GT Zagatoを19台製作した。DB4 GT Zagato コンティニュエーションは、このDB4 GT Zagatoを忠実に再現するべく、ハンドメイドで生産される。

◆4.7リットル直6エンジンは380hp

その生産手法は、軽量チューブラーフレームを薄板アルミ製ボディパネルで覆うという当時と同じものだ。ボディワークには、パネルの精度と均一性を向上させるために最先端のデジタルスキャン技術を活用する。ボディパネルは、1.2mm厚のフラットなアルミ製シートから製作され、1960年代当時のテクニックを再現しながら、数百時間にも及ぶクラフトマンシップによる手作業で仕上げられる。

ボンネットの下には、ツインスパークプラグを備えたTadek Marek製の4.7リットル直列6気筒ガソリンエンジンを搭載する。最大出力380hpのパワーを、4速MTで引き出す。LSDを介して、後輪を駆動する。

◆1台1台仕様の異なるオーダーメイド

DB4 GT Zagatoコンティニュエーションは、1台1台仕様が異なるオーダーメイドとなる。例えば、ボディカラーはロッソマハと呼ばれる赤が選択でき、オリジナルモデルの塗料を手がけた「Max Meyer & ICI」が調合したカラーを忠実に再現する。英国車らしいグリーンも選択でき、車体にストライプを添えることも可能だ。ホイールはシルバーで塗装され、リップ部に光沢仕上げが施された「ボラーニ」ホイールとなる。

インテリアは、オブシディアンブラックレザーを基調とした。カーボンファイバー製シート、ドアカード、ヘッドライナー、リアエリアには、すべてこのレザーが採用されている。フロアには、オブシディアンブラックレザーの縁取りが施され、オブシディアンブラックによるマッチングステッチを添えたブラックウィルトンカーペットが装備される。FIA(国際自動車連盟)公認のロールケージも組み込まれた。

◆英国の旧車専用工房でハンドメイド

DB4 GT Zagatoコンティニュエーションは、英国バッキンガム州ニューポートパグネルにあるアストンマーティンのヘリテージ部門で、ハンドメイドで組み立てられる。アストンマーティンのヘリテージ部門は、世界最大かつ最も設備の整ったアストンマーティンの旧車専用工房だ。アストンマーティンによると、今回の復刻プロジェクトに最適な工房になるという。

「DBZセンテナリー コレクション」と命名された限定車は、DB4 GT Zagatoコンティニュエーションと公道走行可能な『DBS GT Zagato』と2台合わせて、600万ポンド(約8億3990万円)で、19人の顧客のためだけに生産される。アストンマーティンのアンディ・パーマー社長兼CEOは、「DB4 GT Zagatoコンティニュエーションの顧客は、素晴らしいブランドの歴史において、彼らが役割を果たすことを光栄に思うだろう」と述べている。