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アウディのEV「AI」コンセプト、 4部作が完結…フランクフルトモーターショー2019

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アウディは、フランクフルトモーターショー2019(Frankfurt Motor Show)において、「AI」の名前を冠した4台のコンセプトカーを、初めて同時に公開した。一連のAIコンセプトカーの完結作が、ワールドプレミアされた『AIトレイルクワトロ』(Audi AI:TRAIL Quattro)だ。

◆2017年のAIconが始まり

アウディは前回の2017年のフランクフルトモーターショー2017において、EVコンセプトカーの『AIcon』を初公開した。アウディはその後、 AIconに続くコンセプトカーとして、『AI:RACE』、『AI:ME』を発表した。AIトレイル クワトロは、このAIconから始まった一連のEVスタディモデルの完結作になるという。

AIシリーズ最初のコンセプトカーのAIconは、自動運転機能を中心に、長距離走行を念頭に置いたラグジュアリーなEVコンセプトカーカーだった。AIconに続き、2018年夏には米国のペブルビーチにおいて、『PB18 e-tron』が発表された。同車には、AIシリーズ第2弾のAI:RACEという新しい名称が与えられた。アウディAI:RACEは、モノポストと呼ばれるデザインを備えたサーキット走行用のゼロエミッションスポーツカーを提案していた。

◆大都市での自動運転EVを想定したAI:ME

AIシリーズ3作目のアウディAI:MEは2019年春、上海モーターショー2019で初公開された。同車は、世界のメガシティで使用することを想定した自動運転車だ。大都市につきものの渋滞を苦にせず、優れたコネクティビティと幅広いインフォテインメントサービスを提供。車中で過ごす時間を、有意義かつリラックスできるものにすることを目指した。

そしてアウディは 、フランクフルトモーターショー2019において、AIシリーズ完結作となるAIトレイル クワトロを発表した。アウディはオフロードの世界にも、AIシリーズの先進的なビジョンを適用する。AIトレイル クワトロには、4個の電気モーターをはじめ、ドライバー支援と自動運転のためのシステム、アウディを象徴するフルタイム4輪駆動「クワトロ」を搭載している。

◆4台のAIコンセプトカーの共通点

4台のAIコンセプトカーの共通点は、持続可能な駆動システムというコンセプトだけではない。4台には、アウディが提案する新しいモビリティコンセプトが体現された。将来的に顧客は、アウディが提供する専用モデルを、ユーザーの好みや要件に合わせてオンデマンドの車両プールから発注することも、または期間を区切ってリースすることも、技術的には可能になると見込む。

アウディによると、AIは今後、ドライバーを運転の緊張から解き放ち、車内で自由な時間を過ごせるようにするためのさまざまなエレクトロニクスシステムを意味する言葉になるという。その目標のために、アウディの AIは、人工知能やマシンラーニング(機械学習)分野の方法論やテクノロジーも取り入れていく。

アウディ AIはまた、自動運転を可能にするビークルインテリジェンスだけでなく、車両を乗員のパートナーに変えるインタラクションインテリジェンスも組み合わせている。アウディAIのシステムは、自分で学んだり考えたりすることができ、また、状況を先読みすることで、各ユーザーのニーズにも的確に対応することができる。

アウディ AIにより、アウディブランドの未来のモデルは、高い知能と共感力を備えた車になる。また、周囲の状況を常に考慮することによって、乗員のニーズにもこれまで以上に適切に対応することが可能になる、としている。