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アストンマーティン ヴァンテージ 新型、MTで操る「AMR」…グッドウッド2019で発表へ

  • 《photo by Aston Martin》
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アストンマーティンは7月4日(日本時間7月4日夜)、英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2019」において、新型『ヴァンテージAMR』(Aston Martin Vantage AMR)を初公開すると発表した。

「AMR」は、アストンマーティンのモータースポーツ活動から得られたノウハウを市販車に投入し、さらなる高性能化を図ることを目的に立ち上げられたブランドだ。新型ヴァンテージAMRでは、さらなるパフォーマンスを求める顧客のために、サーキットで本領を発揮する仕様に仕立てることを可能にする。

◆ルマン優勝マシンと同様のカラーリング

200台が限定生産される新型ヴァンテージAMRは、5種類のデザイナー仕様から選択することが可能だ。200台の内の141台には、サビロブルー、オニキスブラック、チャイナグレー、ホワイトストーンのボディカラーが用意される。

残りの59台は、1959年のルマン24時間レースで1-2フィニッシュを達成した伝説のマシン、『DBR1』の60周年を記念したカラーリングが施される。「Vantage 59」と名付けられたこの特別仕様は、スターリンググリーンとライムを組み合わせたエクステリアカラー、ダークナイトレザーとアルカンターラを採用したインテリアが特徴だ。AMRの象徴のライムカラーのストライプとステッチで仕上げられている。

◆8速ATに代えて専用の7速MTを搭載

新型ヴァンテージAMRには、ダウンサイズの直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。最大出力は510ps/6000rpm、最大トルクは63.7kgm/2000~5000rpmを引き出す。トランスミッションはZF製8速ATに代えて、専用の7速MTを採用する。

この7速MTは、イタリア・グラツィアーノ社がモータースポーツから着想を得て開発したもの。このトランスミッションは、「ドグレッグ」と呼ばれる独自のシフトパターンが特徴だ。正確かつ繊細なシフトを追求し、ハンドステッチが施された革張りのギアシフトレバーを採用した。1速ギアが左手前に設置されたこの独特なシフトパターンの大きな利点は、走行中に頻繁に使用する2~7速ギアをダブルHパターンに配置できることにあるという。

さらに、マニュアル車ならではの運転する喜びや車両との一体感を実現するため、新型ヴァンテージAMRのトランスミッションには、LSDが組み合わされている。このディファレンシャルには、アストンマーティンのチーフエンジニアのマット・ベッカー氏が率いるダイナミクスチームが拠点としている英国シルバーストンサーキットにおいて、徹底的なチューニングが施されたという。

◆95kgの軽量化を実現

また、この7速MTには、「AMSHIFT」と呼ばれる機能が採用された。ドライバーによる選択が可能なこのシステムは、クラッチ、シフトポジション、プロペラシャフトの各センサー情報とエンジンマネージメントプログラムを組み合わせることにより、ヒール&トゥによるシフトダウンを自動的に行う。ヒール&トゥは、ブレーキングとギアシフトを行いながら、同時にブリッピングを行うことにより、よりスムーズに減速して、より速くコーナリングするドライビングテクニックだ。さらに、AMSHIFTはフルスロットル状態でシフトアップする際に、最大限のスムーズさを実現すると同時に、加速の中断を最小限に抑えている。

新型ヴァンテージAMRには、カーボンセラミックブレーキを標準装備するなどして、95kgの軽量化を実現した。ドライバーの好みや路面状況によって車両のキャラクターを変化させることができるアダプティブダンピングシステムも搭載する。スカイフックテクノロジーを組み込んだこのシステムには、スポーツ、スポーツ+、トラック(サーキット)の3つのモードを設定。新型ヴァンテージAMRは、0~100km/h加速4秒、最高速314km/hの性能を備えている。