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マツダ ロードスター 現行は「伸びしろがある」…進化の行方を新任主査が語る

  • 《撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》
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シカゴモーターショー1989でベールを脱ぎ、初代「NA」型から「NB」、「NC」、現行「ND」と受け継がれてことしで30年。マツダ『MX-5』、日本名『ロードスター』は、「伸びしろが、このクルマにはまだまだ残ってる」という。

ことし春から新たに商品本部主査に就任した斎藤茂樹氏が、軽井沢ミーティング(5月26日)に姿をみせ、現行ロードスターNDのこれからについて、熱く語ってくれた。「これまで培ってきたロードスターの基本の方向性や考え方は、変えようとはしていないです」と前置きしながら、「でも」と切り込んだ。

「でも、これからももっともっと進化させたいと思っている。それがぼくの役割だと思っている。やっぱり思うのは、スポーツカーって何が楽しいかって考えると、ゆっくり走って楽しいスポーツカーこそ、ぼくたちがつくるべきほんとうのスポーツカーだよね、っていう点です」

「速く走って楽しいクルマは世の中にたくさんある。マツダ・ロードスターが楽しいって感じさせてくれるのは、どこ走っても、いつ走っても、誰と走っても楽しい。そこがマツダ・ロードスターだと思うんですよ」

「で、そうした領域の伸びしろ、ポテンシャルが、このクルマにはまだ残ってるんですね。もともとのポテンシャルが高いから。そこををもっともっと進化させていきたいと考えてます。楽しみにしてください」

斎藤主査がいう「ゆっくり走って楽しいスポーツカー」という走りは、どんな世界か。そのヒントを、ブレーキの効き具合を例にあげてこう教えてくれた。

「いまのブレーキって、腫れ物に触るように踏まないとていねいに止まらないじゃないですか。それってすごい気を遣いますよね。たとえば、ふつうに走ってて、先からクルマが割り込んできてブレーキに足のせると、クッてなりますよね。助手席の人は頭が振れるんです。そうなったらいやですよね」

「ロードスターはそうじゃない。ブレーキはそこまで効かなくていい。最初にすっとブレーキペダルを踏んだあと、その先から効いてくれればいい。そんな不意なブレーキ時にも自然に止まれるような、ほんとうに扱いやすいクルマをつくりたいですよね」

「そうした走りができてくると、ゆっくり走っても楽しいんです。気を遣わないで走れるから。人の感覚にほんとうにあうようなクルマをもっと追求していきたい。いま、たまたまブレーキを例にしましたけど、アクセルもハンドルも当然、全部そういう方向にしていこうと思ってます」

実験屋から商品本部主査へ。中山雅前主査から斎藤主査へとバトンが渡り、4代目現行NDは次のステップへ。斎藤主査は、ロードスターにかける想いのキーワードに「軽さ」をあげてこう語った。

「ロードスターは軽いことが一番。このクルマ、車重が1トン切ってますよね。その1トンを切るために、すごく血のにじむ努力を重ねてきました。ロードスターの気持ちよさのなかで、一番大きいのが『軽さ』なんですね。もちろん、ほかのマツダ車も軽量化は追求してますが、ここまで軽さにこだわったクルマはほかにないと思います。今後も、この軽さはもっともっとこだわっていきたいですね」

NDの今後、そして次世代NEのビジョンはどう描かれるか。軽井沢ミーティングに集結したロードスター乗りは、中山雅前主査、山口宗則プロジェクトマネージャー、斎藤主査の熱いトークに聞き入り、大きな拍手といっしょに期待した。