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ルノー初の800V急速充電に対応、主力商用車『トラフィック』新型はEVに…航続最大450km…

  • 《photo by Renault》
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ルノーは、商用車『トラフィック』の第4世代となる新型『トラフィック バンE-Techエレクトリック』を欧州で発表した。

トラフィックは1980年に初代モデルが登場して以来、3世代にわたり250万台以上を生産してきた。中型商用車市場で成功を収めてきたこの名前を継承し、第4世代は完全電動化という革新的な変化を遂げた。

新型は専用の電動スケートボードプラットフォームを採用し、積載容量を最適化した。フロントオーバーハングを最小限に抑え、パワートレインを後部に配置することで、『クリオ』と同等の10.3mという回転半径を実現している。

ボディタイプはL1とL2の2種類を用意する。L1は全長4.87m、全幅1.92mで、積載容量は5.1立方メートル。L2は全長5.27mで、ホイールベースが40cm長く、積載容量は5.8立方メートルとなる。全高は1.90mに抑えられ、地下駐車場へのアクセスも可能だ。

室内は、キャビンの端から端まで伸びるチューブ型のダッシュボードを採用した斬新なデザインとなっている。10インチのメータークラスターと、ドライバー側に角度をつけた12インチのセンタースクリーンを装備する。

シートは、ゼータブルージーンとグレーのファブリックを組み合わせ、グレー部分にはイエロー、ブルージーン部分にはホワイトのステッチを施した。

収納スペースも充実しており、密閉式グローブボックスのほか、センタースクリーン下のカップホルダー3個と書類ホルダー、メータークラスター後方の3つの収納エリア、ステアリングホイール両側の小物入れ2個、助手席側チューブ下の深い棚、ドアの2段収納などを備える。ダッシュボード後方には、ノートやジャケット、パッドなどを安全に収納できる広大なスペースがあり、この部分は50%が植物由来の繊維で構成されている。

バッテリーは2種類を用意する。長距離用バッテリーはNMC(ニッケルマンガンコバルト)技術を採用し、最大約450kmのWLTP航続距離を実現する。このバッテリーは発売時から利用可能だ。

主に市街地で使用するユーザー向けには、LFP(リン酸鉄リチウム)技術を採用した都市型バッテリーを用意する。コバルトやニッケルなどの希少金属を使用せず、競争力のある価格と約350kmのWLTP航続距離を両立する。このバッテリーは後日提供予定だ。

すべてのセルは欧州で生産され、バッテリーはフランスのサンドゥビル工場で組み立てられる。

ルノー初となる800V急速充電技術を採用した。DC急速充電ポイントを使用すれば、バッテリーを15%から80%まで約20分で充電でき、260kmの航続距離を回復できる。

欧州で開発された新世代電気モーターは、出力150kW、トルク345Nmという高効率を実現している。

強力なモーターと堅牢なプラットフォームにより、新型トラフィック バンE-Tech電気自動車は2トンの牽引能力と1.25トンの積載量を持つ(認証待ち)。

V2L(車両から電気機器への給電)とV2G(車両から電力網への給電)機能も搭載する。キャビンの充電エリアにあるポートや、アダプターを介して工具やノートパソコンなどの外部機器に充電できる。また、双方向充電器により、バッテリーから電力網にエネルギーを供給することも可能だ。