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自動運転EVバス実証運行、信号協調システム導入で運行エリア拡大…10月31日から香川県三豊市で
NTT西日本と香川県三豊市は、「自動運転社会実装推進事業コンソーシアム協定」を締結し、国土交通省の2025年度「地域公共交通確保維持改善事業(自動運転社会実装推進事業)」に採択されたと発表した。
採択を受けて、両者は自動運転EVバスの実証運行を実施する。本実証は昨年度に続く2度目の実証となり、技術面で新たな検証として信号協調システムを加え、社会実装を意識した運行ルートの拡大を図る。レベル4の実現に向けて実証を進める。
三豊市では急速な人口構造の変化により、高齢者等の移動困難者における移動手段の確保が喫緊の課題となっている。併せて生産年齢人口の減少に伴うドライバーの人材不足も危機的状況を迎えている。自動運転技術を取り入れた公共交通の確立により、市民生活の持続確保とドライバーを含む働き手不足を補うことを目的とする。
実証運行は10月31日から11月30日まで実施される。10月31日は開始式および関係者試乗のみとなる。11月16日は運休する。
実証車両は自動運転EVバス車両「マクニカNavya EVO」を使用する。乗車定員は10名で、自動運転時は20km未満の低速運行となる。
昨年度からの変更点として、信号協調5か所を新たに導入する。車載カメラによる灯火色認識と信号協調システムによる灯火色情報、残秒情報の取得による車両制御を実装し、信号通過を自動にて安全かつ円滑に行うための検証を実施する。
運行エリアも拡大し、香川高等専門学校(詫間キャンパス)から三豊市地域交流館萩内までを延伸し、片道約6.5kmの実証運行を行う。
各者の役割として、三豊市はレベル4自動運転の社会実装に向けた全体統括を担当する。NTT西日本は調査事業統括、プロジェクトマネジメント、ネットワーク提供を行う。その他、自動運転システム導入エンジニアリングおよびサポート、オペレーターメンバーの体制構築等については、連携企業が実施する。
今後の展開として、本実証の結果を踏まえ、自動運転サービス(レベル4)の社会実装実現に向けて実証調査を積み重ねることで、自動運転サービスの提供に必要な課題の解決に取り組む。地域の資源を最大限活用し、必要に応じて自動運転といった先端技術の導入に挑戦しつつ、まちづくりと連携した新たなモビリティサービスの導入により、「行きたいときに 行きたいところへ 行けるまち」の実現を目指す。












