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日産『リーフ』新型、bZ4X・CX-30・ノアが競合に 電動×家族×中価格帯で勝負
日産自動車は2025年10月17日、電気自動車『リーフ』新型の受注を開始した。装備を充実させた上位グレード「B7 G」と、レンジの中核となる「B7 X」を発売し、2026年2月ごろには普及仕様の「B5」も追加される。
補助金を使用した実質価格は、B7 Gが約510万円、B7 Xが約430万円、B5が約350万円とアナウンスされている。ボディは全長4360mm前後のクロスオーバーSUVスタイルを採用し、都市部での扱いやすさと家族ユースを両立する設計とした。
◆フル電気自動車(EV)の競合
新型リーフと同じく、電池式のフルEVとしては、トヨタ『bZ4X』、テスラ『モデルY』、BYD『ATTO 3』、ヒョンデ『コナEV』、ボルボ『EX30』などが想定される。
bZ4Xはトヨタ初の本格EVクロスオーバーで、航続距離やブランド信頼性が強み。モデルYは性能と先進技術を両立し、EV市場をけん引する存在だ。BYDやヒョンデ勢は、コストパフォーマンスを重視した戦略で攻勢をかけており、EX30はプレミアム小型EVとして質感を訴求する。
この価格帯では、ATTO 3、コナEV、EX30がリーフと直接競合する構図となる。
◆クロスオーバーSUVやハッチバック
ボディサイズ面でリーフに近い車種としては、マツダ『CX-30』(全長4395mm)やトヨタ『カローラクロス』(全長4490mm)が挙げられる。いずれも都市型SUVとして人気が高く、使い勝手とスタイリングとのバランスに優れる。やや大きいが、ホンダ『ZR-V』(全長4570mm)も価格帯と用途の近さから比較対象となるだろう。
また、ハッチバックではトヨタ『カローラスポーツ』(全長4375mm)やマツダの『マツダ3(ハッチバック)』(全長4460mm)、VW『ゴルフ』(全長4295mm)、EVのBYD『ドルフィン』(全長4290mm)などが候補になる。
これらはいずれもCセグメントに属し、走行性能・質感・実用性のバランスを重視する層に支持される。リーフはその中心に位置するEVとして、SUV・ハッチバック双方のユーザー層を取り込む狙いを持つ。
◆同価格帯のファミリーカー
補助金適用後で350万~510万円の価格帯には、トヨタ『ノア/ヴォクシー』、日産『セレナ e-POWER』、ホンダ『ステップワゴン e:HEV』、三菱『デリカD:5』などのミニバンが並ぶ。これらは3列シートや大容量ラゲッジを備え、リーフよりも多人数・多用途に対応できるが、そのぶん全長は大きくなる傾向にある。
いずれもファミリーユースを重視した定番車であり、リーフがめざす“家族で使えるEV”という立ち位置と重なる領域だ。
◆まとめ
日産リーフ新型は、
EV市場では bZ4X、ATTO 3、コナEV
SUV・ハッチバック市場では CX-30、カローラクロス、カローラスポーツ
ファミリー市場では ノア、セレナ、ステップワゴン
といった多様な車種と競合する。電動化の波が中価格帯にも広がる中、リーフは「ゼロ・エミッションと実用性の両立」を掲げ、EVの新たな主戦場で存在感を示そうとしている。