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ルノー日産三菱、仏ドゥエー工場でEV共同プロジェクト推進…次期『エクリプス クロス』開発・生産へ
ルノー日産三菱アライアンスは9月16日、フランス・ドゥエー工場でのEV共同プロジェクトを推進すると発表した。
3社の欧州における戦略的提携は、電気自動車(EV)のイノベーションと事業のシナジーを生み出す協業を通じて新たな段階へ進んだ。
今回、アライアンスオペレーティングボードをルノーのEV部門「アンペア」のドゥエー工場で開催。三社のCEOと会長が共同の取り組みを見直し、新たな成長と価値創造の道を模索した。
今回、日産のイヴァン・エスピノーサCEOと三菱自動車の加藤 隆雄CEOは初めてドゥエー工場を訪問。ルノーグループのフランソワ・プロボ新CEOは、ジャンドミニク・スナール会長とともに初めてアライアンスオペレーティングボードに出席した。本会議は欧州の顧客に合わせた最先端の電気自動車をお届けするというアライアンスのコミットメントを改めて示すものとなった。
日産と三菱自動車は、パートナーのアンペアの競争力の高いエコシステムを活用していく。具体的には、アンペアは、最新のEVである新型日産『マイクラ』と次世代三菱『エクリプス クロス』を開発、生産する。両モデルは、それぞれのブランドアイデンティティに基づいてデザインされ、アンペアの先進的なAmpR SmallとAmpR Mediumプラットフォームをベースに開発されている。現在、両モデルともドゥエー工場で生産の準備が進められており、発売は2025年後半を予定している。
間もなく発表される次期三菱エクリプス クロスは、三菱自動車が欧州市場向けに初めて投入するBEVのSUVであり、フランスで生産される初の三菱車である。また、日産が5月に発表した新型日産マイクラは、日産が欧州の顧客の嗜好に合わせてデザインしたアイコニックなモデルである。
アンペアのドゥエー工場では、最新のモジュール式生産ラインを使用している。現在、この生産ラインではアライアンスで共有された専門知識と柔軟な生産能力を活かし、ルノー、日産、三菱自動車、アルピーヌの4ブランド向けに6車種の電動車を生産している。
アライアンスは共同プロジェクトや地域特有の機会に集中し、ドゥエー工場を欧州でのベンチマークとして位置付けることで、持続可能なモビリティへの変革を推進していく。
ドゥエー工場が電気自動車に対応するために行った大規模な革新として、5億5000万ユーロを投資し、2つのモジュール式プラットフォーム(AmpR Small(セグメントA/B)とAmpR Medium(セグメントC))に対応する柔軟な生産ラインを新設した。バッテリー組み立て用の新しい工程も設置している。
同工場が生産する4つのブランドは、ルノー(100%EV メガーヌ E-Tech、セニック E-Tech Electric、R5 E-Tech Electric)、アルピーヌ(A290)、日産(マイクラ EV)、三菱自動車(エクリプス クロスBEV)となっている。
アンペアは異なる4つのブランドの6車種のEVを生産できる能力を示し、高い柔軟性とブランドごとにカスタマイズ可能であることを実証している。
生産台数は2023年が50729台、2024年が89527台となっており、2023年5月から生産はすべて100%EVとなっている。