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日本と違うトヨタ『ハイエース』、豪州で改良…安全性と利便性を強化
トヨタ自動車は8月28日、商用バンの『ハイエース』の改良モデルをオーストラリアで発表した。このハイエースは日本仕様とは異なる海外向けモデルで、日本でかつて販売されていた『グランエース』と車台などを共用している。
オーストラリア向けハイエースは、全グレードにわたって先進安全技術と利便性技術を大幅に強化した。長時間運転する商用ユーザーにとって特に重要なアップデートになるという。
トヨタセーフティセンスの運転支援技術が拡張され、アダプティブクルーズコントロール作動時に車両を車線中央に保つレーントレースアシストが新たに追加された。
全てのハイエースには緊急時ドライバーサポートシステムが搭載される。このシステムはレーントレースアシストと連携し、クルーズコントロール作動中にドライバーが反応しなくなった場合を検知する。音声と視覚による警告後もドライバーが反応しない場合、ハザードランプを点灯させ車両を安全かつ安定的に停止させる設計となっている。
セーフイグジットアシストはブラインドスポットモニターと連携し、道路側で車両から降りる際の安全性を向上させる。通過する車両や自転車を検知した際に警告を発する機能だ。
クルーズコントロール機能も拡張され、マニュアルグレードでは高速域対応のアダプティブ機能、オートマチックグレードでは全速度域対応機能が搭載された。
パッシブセーフティ性能も向上し、センターエアバッグが追加されて合計8個となった。2列シートを持つロングホイールベースクルー仕様では、サイドエアバッグが2個追加され合計10個となる。
レーントレースアシスト機能の実現には電動パワーステアリングの導入が必要で、これによりハイエースの操縦性がこれまで以上に向上した。
全グレードに新しい7.0インチデジタルメータークラスターが搭載され、9種類のドライバー選択可能な表示で重要な情報を明確に表示する。
エアコン性能向上のため新しい冷媒が導入され、エントリーレベルのマニュアルロングホイールベースバンを除く全グレードに電動パーキングブレーキが搭載された。
外観は大部分が変更されていないが、新しいブラック外装ミラーと、バーンドアオプション付きスーパーロングホイールベースバンには2つの新しいリアワイパーが装備される。
全ハイエースグレードには、最高出力130kW、最大トルク450Nmを発生するトヨタの信頼性の高い2.8リッター直列4気筒ターボディーゼルエンジンが搭載され、6速オートマチックトランスミッションを通じて後輪を駆動する。エントリーレベルのロングホイールベースバンのみ、420Nmの6速マニュアルも選択可能だ。