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ポルシェ、新たな電動パワートレーンを開発…『タイカン』で1108馬力と305km/hを実現

  • 《photo by Porsche》
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ポルシェは19日、電動車向けの最新テクノロジーを市販車に搭載していると発表した。

ポルシェは、創業者フェルディナント・ポルシェ時代からの性能追求の姿勢を継承している。現在同社は、永久磁石同期モーター(PSM)技術を採用し、非同期モーター(ASM)と比較して高い連続出力と優れた耐熱性を実現している。

『タイカンGTS』でのサーキットテストでは、20kmにわたる全開走行でも性能低下が見られず、一貫した加速性能を発揮した。この背景には、ポルシェ独自のヘアピン巻線技術がある。従来の50%に対し、銅の充填率を約70%まで向上させることで、同じ設置スペースでより高い出力とトルクを実現している。

『タイカン ターボGT』では、パルスインバーターの電流を600Aから900Aに増強し、シリコンカーバイド半導体を採用することで効率を大幅に改善した。これにより最大815kW(1108ps)の出力を2秒間発揮でき、最高速度305km/hを達成している。

バッテリー技術では、105kWh(総容量)のバッテリーを搭載し、最適条件下で320kWの急速充電が可能だ。10%から80%までの充電時間は18分に短縮され、10分間の充電で315kmの航続距離を追加できる。最新のタイカンのWLTP航続距離は約680kmで、前世代より175km向上した。

回生ブレーキ技術も進化し、タイカンでは最大400kWの回生出力を実現。日常走行の90%を電気的ブレーキのみで対応可能だ。『マカン』でも240kWの回生出力を達成し、270kWでの急速充電に対応している。

ポルシェは今後も電動技術の発展を続け、より短い充電時間とさらなる走行性能の向上を目指している。