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メルセデスベンツの商用バン『スプリンター』登場から30年、10台に1台がキャンピングカーに

  • 《photo by Mercedes-Benz》
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メルセデスベンツの大型バン『スプリンター』が、キャンピングカー業界で30年間にわたって成功を収めている。

1995年の初代発売以来、スプリンターは多様性、先進技術、快適性でキャンピングカー業界の成功事例となっていると同社はアピールする。現在、世界で販売されるスプリンターの10台に1台がキャンピングカーに改造されて販売されており、欧州ではスプリンターベースのキャンピングカーの50%以上がトラクションヘッド仕様を採用しているという。

初代スプリンターは1995年に市場投入され、キャンパーバンから完全統合型キャンピングカーまで様々なタイプへの改造が可能な多様性で注目を集めた。2006年には第2世代が登場し、スーパーハイルーフや4番目のボディ長が追加された。安全性も大幅に向上し、ESP(電子安定プログラム)やバイキセノンヘッドライトなどが装備された。

2018年にデビューした第3世代の現行スプリンターは、DISTRONICなどの新しい運転支援システムでさらに安全性を向上させた。トラクションヘッド仕様の追加により、キャンピングカーメーカーはリビングエリアの設計により高い自由度を得られるようになった。駆動方式も拡充され、OM654ディーゼルエンジンの後輪・全輪駆動に加え、前輪駆動も選択可能となった。

快適性の面では、MBUXマルチメディアシステムやマルチファンクションステアリングホイールなど、乗用車のような操作感を実現。キャンピングカー専用のハイバネーションモードや、トレーラー・大型車両用ナビゲーションシステムなどのデジタル機能も提供している。

メルセデスベンツは今後、新開発のメルセデスベンツ・バンアーキテクチャーを基盤とした車両展開を計画している。完全電動のVAN.EAと最新の内燃機関を搭載するVAN.CAの2つのアーキテクチャーにより、業界でのリーディングポジションをさらに強化する方針だ。