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最後のGRスープラ「A90ファイナルエディション」欧州で受注開始、実車写真を大量公開
トヨタ自動車は、『GRスープラ』の最終モデル「A90ファイナルエディション」の受注を欧州で開始した。世界限定300台で、現行GRスープラの集大成となる高性能モデルとなっている。日本では3月に抽選受付を開始しており、メーカー希望小売価格は消費税込みで1500万円。
欧州トヨタが公開した多数の実車写真とともに、改めてそのスペックを振り返る。
A90ファイナルエディションは、トヨタが直接顧客に販売するモデルの中で最もモータースポーツに焦点を当てたスープラとなる。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のモータースポーツ技術とノウハウを活用し、特に『GRスープラGT4』の競技での経験を基に、エンジン性能や空力性能の向上、ボディと足回りの剛性強化が図られている。
3リットル直列6気筒ターボエンジンは、吸気経路の改良や低背圧触媒の採用、エンジン制御の最適化により、出力が340hpから441hpへ、トルクが500Nmから571Nmへと大幅に向上。最高速度は275km/hに達する。さらに、アクラポビッチ製チタンマフラーにより、より力強いエンジンサウンドを実現している。
ハンドリング面では、GRスープラGT4レースカーと同じブランドのKW製サスペンションを採用。16段階のリバウンドと12段階の圧縮調整が可能で、様々な条件下での俊敏なロードホールディングを実現する。また、強化されたフロントアンチロールバー、フロントホイールのキャンバー角調整、アクティブディファレンシャル制御の最適化によりアンダーステアを軽減している。
空力面では、TOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)による風洞試験を経て、カーボンファイバー製フロントスポイラー、フロントカナード、フロントセンターフラップ、GRスープラGT4スタイルのスワンネック式リアウイングを装備。これにより空力バランス、ダウンフォース、抵抗を最適化し、路面接地性と走行ダイナミクスを向上させている。
内装には、RECAROポディウムCFフルバケットシートを採用し、高いGフォースがかかる状況でも最適な運転姿勢と快適性を維持。レッドカラーとアルカンターラのシートパッド、レッドシートベルト、専用カーボンファイバースカッフプレート、ステアリングホイールを含む広範囲にわたるアルカンターラトリムが、限定モデルの特別感を強調している。
A90ファイナルエディションには、マットブラックの専用ボディカラーが用意されている。