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日産『マイクラ』新型、“SUV風デザイン”の小型EVになって登場

  • 《写真提供 日産自動車》
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日産自動車は、6代目となる新型『マイクラ』を欧州で発表した。2025年後半、欧州市場でBセグメントEVとして発売する。

大胆な個性と、ゼロエミッションを組み合わせた同車は、5世代、40年以上にわたり、日産を代表するコンパクトカーとして支持されてきたスタイリッシュで気取らない車というコンセプトを踏襲している。

◆SUV風デザインに進化した新型マイクラ
ロンドンにある日産デザインヨーロッパ(NDE)で設計された新型マイクラは、プレミアムな仕上げとSUVのようなデザイン、シンプルで洗練された表面仕上げ、そして随所に施された繊密な表現が融合した独特の外観を持つ。

全グレードに18インチホイールを装備し、「アクティブ」ホイールカバー、「アイコニック」および「スポーツ」アルミホイールという、3種類のデザインを用意した。この大きなホイールサイズとダークなホイールトリムの組み合わせにより、新型の力強くソリッドなスタンスが実現できた。

アイコニックなヘッドランプは、ナンバープレートからボンネットに向かって傾斜するクリーンなサーフェスからわずかに突き出ており、特別な印象を与える。ドアロック解除時には、ヘッドランプが左右に脈動する「ウェルカムウィンク」を行う。この演出はドアロック時にも行われ、「フェアウェル」としても機能する。またLEDのテールランプは、シンプルながらも華やかなデザインで、円形状のエレメントを備える。

◆インテリアには「富士山」も
新型のインテリアは、歴代モデルの共通テーマであるシンプルで控えめでありながらも優雅さを感じるデザインを踏襲。また、前席の収納スペースに富士山のモチーフを採用するなど、日本メーカーらしさをさりげなくアピール。

ステアリングの奥にある10.1インチのディスプレイは運転に必要な情報をドライバーに表示し、インストルメントパネル中央に位置する同じサイズのタッチスクリーンディスプレイは、ナビゲーションやオーディオ、電話操作などにスムーズにアクセスできる。シートの仕様はグレードに応じて異なり、「モダン」、「アウダシアス」、「チル」の3つのグレードにおいて、それぞれプレミアムな空間を提供する。

新型は、全長4m未満、幅1.8m未満でありながら、そのサイズを上回る存在感を持ち、狭い道路や渋滞などの都市部の道路環境にフィット。ホイールベースは2.54mで、ホイールを車両の四隅に配置することで、室内空間の確保とダイナミックなスタンス、そして機敏性と安定性のバランスの最適化を実現した。また、トランクスペースが小さくなりがちなコンパクトカーにおいて、新型は326リットル(VDA)の荷室容量を確保している。なお、新型は5ドア仕様のみとなる。

新型は直感的でシームレスな体験を提供するコネクテッド技術を搭載した。Googleサービスを備えたNissanConnectは、クルマがお客さまの日常生活に溶け込むかのようなシームレスなコネクテッド体験を提供する。NissanConnectのアプリを通じてバッテリーの充電状態や充電スケジュールや履歴の管理、さらに車の位置や車内空調など、さまざまな機能をリモートでコントロールすることが可能だ。

◆52kWhバージョンは航続408kmを実現
初のEVとなる新型マイクラは、2つのバッテリーオプション(40kWhと52kWh)をラインナップ。都市部での走行を主に想定して開発されているが、52kWh(航続距離408km)バッテリーであれば、ドライバーは航続距離の不安なしに郊外へ出かけることもできる。

また、新型は同セグメント内で最速の急速充電性能を備える。100kW出力の急速充電器を使えば、15%から80%への急速充電は30分で完了する。充電効率を最大化するために、標準でヒートポンプが装備されており、バッテリーの加熱および冷却機能も備えている。さらに、100%電気自動車化のさらなる利点として、新型はV2L(Vehicle-to-Load)技術を有し、バッテリーの電力を外部デバイスに供給することも可能にする。

効率的で応答性の高いドライビング性能を提供するために、新型は従来以上に綿密な開発が行われた。新型の重量は1400kg(52kWhモデルでは1524kg)と、多くの競合他車よりも大幅に軽量だとし、これにより高い効率と優れたハンドリング性能を実現した。ルノー傘下のAmpR(アンペア)との共用EVプラットフォームの限りなく低い位置にバッテリーを配置し、パッシブダンパーを利用するストラット型フロントサスペンションとマルチリンクリアサスペンションにより、新型は優れた走行性能とクラス最高の乗り心地を提供するという。