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ロールスロイス『ファントム』が誕生100周年、世界的ラグジュアリーの象徴に
ロールスロイス・モーターカーズは、最高峰モデルのロールスロイス『ファントム』が誕生から100年を迎えたと発表した。
ファントムは1925年の初登場以来、8世代にわたり世界最高峰のラグジュアリーカーとして君臨してきた。王侯貴族や政治指導者、芸術家など多くの文化的アイコンに愛され、時代の象徴としてその存在感を示してきた。
ロールスロイス・モーターカーズの最高経営責任者クリス・ブラウンリッジ氏は、「ファントムは単なる自動車ではなく、100年にわたりブランドの頂点に立ち、世界を映し出し影響を与え続けた文化的現象」と語る。
歴史的には、第二次世界大戦のモントゴメリー元帥の移動手段として用いられ、ノルマンディー上陸作戦前夜にはチャーチル首相やアイゼンハワー将軍を運んだことでも知られる。英国王室との関係も深く、エディンバラ公爵の依頼で製作された『ファントムIV』は王室の重要な節目を象徴する車両となった。
また、1960年代にはジョン・レノンが所有し、ビートルズの成功を祝うために特別仕様の『ファントムV』を注文。黄色に塗装され「サマー・オブ・ラブ」の象徴ともなった。このほかエルヴィス・プレスリーやハリウッドスターたちもファントムを愛用し、映画『ゴールドフィンガー』などにも登場している。
現代のファントムは第8世代を迎え、依然としてラグジュアリーの頂点に位置する。デザイナーたちは100周年を記念し、ファントムの文化的遺産を称える8つのアートワークを制作。ビスポークによる個性的なカスタマイズは今も進化を続けている。