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ルノーの商用車『トラフィック』新型にEV、800V急速充電技術をルノー初採用

  • 《photo by Renault》
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ルノーは、主力商用車『トラフィック』新型のEV版『トラフィック E-Techエレクトリック』を商用車ショー2025で発表した。1980年の初代発売以来、累計250万台以上を販売してきた中型商用車の系譜に、完全電動化モデルが加わることになる。

新型トラフィック E-Techエレクトリックは、用途に応じて2種類のバッテリーを用意。長距離走行向けには、ニッケル・マンガン・コバルト(NMC)技術を採用した高エネルギー密度バッテリーを搭載し、WLTPモード換算で約450kmの航続距離を実現。一方、主に都市部で使用するビジネスユーザー向けには、コバルトやニッケルなどのレアメタルを使用しないリチウム鉄リン酸塩(LFP)技術を採用したスタンダードレンジバッテリーを提供し、約350kmの走行が可能となっている。

特筆すべきは、ルノー車として初めて採用された800V高速充電技術だ。DC急速充電ステーションを使用すれば、バッテリー残量15%から80%までを20分未満で充電できる。

パワートレインには、欧州で設計された新世代の電気モーターを搭載。150kW(約204hp)の出力と345Nmのトルクを発生し、高い効率性を誇る。

車両はEV専用のスケートボードプラットフォームを採用し、バッテリーをフロア下に、駆動系を後部に配置することで、積載スペースを最大化している。短いL1バージョンは全長4.87m、幅1.92mで5.1立方mの積載容量を確保。L2バージョンはホイールベースが40cm長く、全長5.27mで5.8立方mの積載容量を持つ。全高は1.90mに抑えられており、地下駐車場へのアクセスも可能だ。

コックピットは斬新なデザインを採用し、チューブ状のダッシュボードが特徴的。10インチのインストゥルメントクラスターと12インチのセンタースクリーンを装備している。また、ビジネスユーザーのニーズに応えるため、様々な収納スペースが効率的に配置されている。