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【ホンダ オデッセイ 改良新型】販売再開—復活の声に応え中国から輸入

  • 《写真撮影 小松哲也》
  • 《写真撮影 中野英幸》
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  • 《写真撮影 小松哲也》
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ホンダはミニバン『オデッセイ』の販売を12月8日から再開すると発表した。オデッセイは2021年12月の狭山工場の閉鎖に伴い日本での生産、販売が終了したが、中国で継続生産、販売している現行モデルの一部改良を機に、日本市場に輸入し再投入するもの。

オデッセイの商品企画担当を務めるホンダ日本統括部商品ブランド部商品企画課の永坂徹チーフは「国内ミニバン市場は小型、中型、中大型に大きく分けられるが、現状、ホンダのラインアップとしては小型に『フリード』、中型に『ステップワゴン』を用意しているが、中大型はこれまで『オデッセイ』があったものの、狭山工場閉鎖に伴い販売を停止していた。しかし我々としてもやはり長い歴史と唯一無二の価値を持つオデッセイを継続したかった。そうした中でグローバルリソースを活用して投入できるめどがたったので今回、中大型の車格を求めるお客様のニーズに応えるために再投入する」と販売再開の背景を明かす。

さらに永坂氏によると「オデッセイユーザーの方は固定客が多くて、(買い替え車として)フリードやステップワゴンをお勧めしても、やはりオデッセイじゃないとだめだという声を現場から聞いている。走りやスタイリングにこだわりがあるお客様、箱形の“ザ・ミニバン”というよりも、格好良い流麗さ、普通のミニバンとは違うミニバンに乗っているという、違いを求めるお客様が多い」とも。

まさに満を持しての再登場となるオデッセイの改良点について永坂氏は「オデッセイが持つ独自価値である快適な室内空間と流麗なスタイリングの高次元でのバランスをしっかりとベースとして持ちながら、お客様のご要望である個性、上質志向に合致するように進化。具体的には、個性的になったスタイリング、上質になった室内空間、ホンダセンシング、ホンダコネクトといった時代進化の3つになる」と話す。

このうちスタイリングでは「今回グリルのデザインを変更している。ポイントは高級感の向上と迫力のアップ。高級感の向上では、グリル上部のメッキ面積を減らして開口部の面積を先代に対して大きくしている。さらにメッキバーにアクセントを持たせることで立体的に表現して高級感を創出している。また迫力のアップではHマークを先代よりも前方に配置することでノーズの突き出し感を強めている。こうすることで横から見た時の迫力感を先代に対しさらに向上している」と解説。ちなみにこのグリルは「日本専用で変えたところ。中国で売られている仕様は従来と全く同じ」とのことだ。

一方、室内空間について永坂氏は「今回の一番大きな変化点が2列目シート」とした上で、「オデッセイで初めて電動パワーシートを採用し、オットマンとリクライニングのきめ細やかな角度調整が可能になった。さらにユーティリティ性も向上しており小物を置く際に便利なセンターターブルは折り畳み式でドリンクホルダーも備えている。そして足元にはUSBチャージャーも装備しスマホの充電にも対応している。今回新たにシートヒーターも採用し、後席のご家族も快適に過ごせるようにしている」という。

販売を再開するオデッセイは中国・広汽本田汽車有限公司で生産され、日本市場に投入される。価格は480万400円から516万4500円で、全車ハイブリッドモデルのみとなっている。

また今回新たに最上級グレードとして『アブソリュートEXブラックエディション』が設定された。永坂氏は「ブラックエディションのエクステリアの特徴は灯体周りまで黒くし、特にリアコンビランプはスモークレンズを採用することで遠くから見ても黒の世界観がはっきりとわかる形で表現。またホイールにマットベルリナブラックを採用し足回りのスポーティさを強調した。インテリアも同様に黒の世界観ということで、ピラーやルーフライニング、木目調のパネル、ステアリングにもブラック加飾を適用することで全体をクールに引き締めた雰囲気を醸し出している」と話していた。