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日産の小型商用車『タウンスター』、ロングホイールベース登場…航続275kmのEVも設定

  • 《photo by Nissan》
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日産自動車の欧州部門は7月19日、小型商用車の『タウンスター』(Nissan Townstar)に、ロングホイールベース仕様の「L2」を設定すると発表した。EVも用意している。

◆都市部での走行に限れば航続は最大389kmに
タウンスターは、日産の事業構造改革計画の「Nissan NEXT」に基づいて開発された。『NV250』と『e-NV200』の後継モデルとして、欧州市場に投入されている。タウンスターには、EVとガソリン車があり、どちらにもバンとワゴンの設定がある。ロングホイールベース仕様のL2の全長は、ミッドサイズバンに匹敵する4910mm。スライドドアの開口部の幅も831mmに拡大した。欧州の荷物規格のユーロパレットを1台積載することが可能だ。

EV版のモーターは、最大出力122hp、最大トルク25kgmを引き出す。蓄電容量45kWhのバッテリーを搭載し、最新のエネルギーマネジメントシステムとバッテリー冷却システムを組み合わせた。1回の充電で、最大275km(WLTP複合サイクル)の航続を確保した。WLTPのアーバンサイクルでは、1回の充電で最大389kmの航続を可能にしている。

荷室容量を拡大し、中型バンに匹敵する全長を実現した『タウンスターバンL2』は、スモールバンのコンセプトを再定義し、新しい体験と多用途性を提供する、と自負する。多用途で効率的な輸送ソリューションを必要とする中小企業のオーナー、企業、自治体の変化するニーズに応えるため、一歩進化したという。

◆ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-C」車台がベース
タウンスターは、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-C」プラットフォームをベースに、品質と機能性を追求した。また、欧州で販売される車種として初めて、日産の新しいブランドロゴを採用している。

エクステリアは、特徴的なLEDヘッドランプや、組子模様とVモーションデザインが組み合わされた。空力に優れたフロントシールドなど、電動SUVの『アリア』のエクステリアの要素が反映されている。

バッテリーは、AC充電(出力11kWと22kW) に対応しており、バッテリー容量の80%まで充電する時間は、およそ90分だ。このバッテリーは、DC急速充電(出力80kW)にも対応しており、フル充電にかかる時間は37分とした。出力22kWの充電器には、キャビンを効率的に暖めるヒートポンプと、バッテリーの耐久性を向上させる冷却システムも付属している。

◆「プロパイロット」などの安全装備を搭載
長くなった全長と積載性能との組み合わせにより、荷室容量は4.3~4.9立法mを確保した。通常モデルの3.3~3.9立法mに比べて、容量が増加した。さらに、1500kgの牽引性能を維持しながら、リアサスペンションの改良により、積載量は800kgを実現している。

タウンスターバンL2のEVバージョンには、日産のほとんどのモデルに共通するアクティブ/パッシブセーフティ機能を搭載している。ブラインドスポットウォーニング、「プロパイロット」、このセグメントでは日産独自の「インテリジェント・アラウンドビュー・モニター」を搭載している。

「インテリジェントエマージェンシーブレーキ(歩行者・自転車検知とジャンクションアシスト機能付き)」は、対向車線を横切って曲がる時や、歩行者が道路を横断している時に、対向車との衝突回避・衝突による被害軽減を支援する技術だ。必要に応じて緊急ブレーキをかけ、衝突を回避する操作をドライバーに促す、としている。