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アウディの新型EV、雪上テストの写真…『Q6 e-tron』はポルシェと共同開発

  • 《photo by Audi》
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アウディは3月16日、新型電動SUV『Q6 e-tron』(Audi Q6 e-tron)のプロトタイプの写真を公開した。2023年後半、正式発表される予定だ。

◆Q4 e-tronとQ8 e-tronの間に位置するミドルクラス電動SUV
Q6 e-tronは、小型電動SUVの『Q4 e-tron』と、大型電動SUVの『Q8 e-tron』の間に位置するミドルクラスのEVになる。Q6 e-tronのボディタイプは、SUVとSUVクーペの『Q6 e-tron スポーツバック』の2種類が用意される。

アウディは現在、Q6 e-tron のプロトタイプを、ヨーロッパの北部の厳しい環境の下でテストしている。厳しい冬の環境下において、車両のダイナミクスやEVパワートレインの耐久性を確認している。

Q6 e-tron のプロトタイプは、アウディの電動化とデジタル化における次の主要なステップを示している。2023年後半にデビュー予定のQ6 e-tron は、ブランド史上最大のモデル攻勢の始まりにすぎないという。アウディは 2025年までに、20以上の新しいモデルを導入する予定だ。そのうち10以上は、EVになる。Q6 e-tronシリーズは、ドイツ・インゴルシュタットで生産する初めてのEVになる。この目的のために、アウディは敷地内に、専用のバッテリー組み立て工場を建設している。

◆800Vの電気システムや強力で効率的な電気モーターを搭載
また、Q6 e-tronは、ポルシェと共同開発している「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」車台をベースにした最初のアウディ車になる。800ボルトの電気システム、強力で効率的な電気モーター、革新的なバッテリーと充電管理システム、新しく開発された電子機器アーキテクチャーを搭載しているという。

PPEはこれまでに例のない幅広いモデルに対応できるように設計されたプラットフォーム、と自負する。PPEプラットフォームをベースにしたアウディの量産モデルは、Q6 e-tron を皮切りに、Bセグメントにも拡大採用される予定。Bセグメントは長期に渡り、アウディにとって最も販売台数の多いセグメントだ。さらにこのPPEは、最上位のDセグメントでも、優れた技術プラットフォームとして利用することが可能という。

アウディは、PPEの採用により、幅広くEVを投入できるようになる。アウディは、量産セグメントのBおよびCセグメントに車両を投入することにより、EVのラインナップを効果的に拡大していく。スケールメリットにより、ラグジュアリークラスのテクノロジーと多様なモデルバリエーションを、プレミアム市場において展開することが可能になるという。

◆SUVと乗用車の両方に展開可能なPPE
PPEはEV専用に設計されているため、このテクノロジーのメリットをEVは最大限に活用することができる。将来登場するPPEをベースにした車両の重要な特長は、前後アクスル間に搭載された約100kWhのバッテリー容量にある。車両ベース全体を有効に活用することにより、比較的フラットなバッテリーレイアウトを実現できるという。

これは、この単一のプラットフォームを、基本的な構成を変えることなく、車高の高いSUVモデルだけでなく、車高の低い乗用車にも使用できることを意味している。

PPEをベースにする車両のバッテリーサイズとホイールベースは柔軟に変更することができるため、さまざまなセグメントの車両に採用することができる。長いホイールベースと短いオーバーハングの比率は、すべての車両に共通する要素だ。大径ホイールと組み合わせることによって、デザイン面だけでなく、基本的なプロポーションの面でも、スポーティなスタイルを創出することが可能という。

◆PPEのロングホイールベースが広い室内を可能に
PPEモデルの長いホイールベースにより、室内には、広いスペースが生み出される。これは、あらゆるセグメントにおいてメリットになる。さらに、技術面から見ると、EVはトランスミッショントンネルを必要としないため、一般的に内燃エンジン搭載車よりも広いスペースを実現できる。

トランスミッショントンネルがなくても、アウディの顧客は、「クワトロ」ドライブシステムを選択することができる。近い将来のPPEモデルには、フロントとリアアクスルにそれぞれ1基の電気モーターを搭載したバージョンが用意され、電気モーターを制御することによって、ドライビングダイナミクスとエネルギー効率のバランスを取りながら、オンデマンドの4輪駆動システムを実現する、としている。