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VWの小型EV『ID.2』、航続450km…2万5000ユーロ以下で2025年発売

  • 《photo by VW》
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フォルクスワーゲンは3月15日、コンパクトEVコンセプト『ID.2 オール』(Volkswagen ID.2 all)をワールドプレミアした。

同車は、2025年に市販予定の小型EVを提案したコンセプトカーだ。フォルクスワーゲンの新世代EV「ID.」ファミリーにおいて、『ID.3』の下に位置するエントリーEVになる。

◆最大出力226psのモーターを搭載し前輪を駆動
ID.2オールは、新開発の「MEB Entry」 プラットフォームをベースにする。『ゴルフ』と同等の室内空間を備えながら、価格は『ポロ』と同程度に抑えられる予定だ。市販時の価格は、2万5000ユーロ(約350万円)を下回ることを目標に掲げている。

ID.2オールは、前輪駆動を採用する最初の「MEB(モジュラー・エレクトリック・ドライブ)」車になる。強化されたMEB Entryプラットフォームにより、効率的な駆動システム、バッテリー、充電テクノロジーの搭載が可能になった。フロントに積まれるモーターは、最大出力226psを発生する。動力性能は、0~100km/h加速が7秒を切るという。

DC(直流)急速充電ステーションでは、20分でバッテリー容量の10~80%を充電することが可能。このバッテリーは、自宅のウォールボックスや公共AC(交流)充電ステーションを使用した場合、最大出力11kWで充電することができる。1回の充電での航続は、最大450km(WLTPサイクル)を想定している。

◆初代ゴルフと同様のCピラーデザイン
ID.2オールには、フォルクスワーゲンの新しいデザイン言語を導入する。このデザインは、Stability(安定感)、Likeability(好感度)、Excitement(感動)の3つの要素を柱にしているという。

この新しいデザイン言語のひとつの要素は、初代『ゴルフ』と同様のCピラーデザインだ。ID.2オールは、この象徴的なデザインを新たに解釈した最初のフォルクスワーゲン車になるという。

その他のデザインの特長としては、ホイール上に構築されたクリアで力強いボディシェイプ、親しみやすいフロントフェイス、ダイナミクスと時代を超越したエレガンスの程よいバランスなどがある、と自負する。ID.2オールのボディサイズは、全長4050mm、全幅1812mm、全高1530mm、ホイールベース2600mmとした。

◆12.9インチのタッチディスプレイに新メニュー構造
インテリアもすっきりとしたデザインを採用した。高品質な見た目や、慣れ親しんでいる従来型のボリュームスイッチを備え、直感的に操作できるインフォテインメントシステム、独立した空調コントロール操作パネルを装備する。積載容量は、490~1330リットル。フォルクスワーゲンによると、ひとクラス上のモデルを上回るという。

12.9インチのインフォテインメントシステムのタッチディスプレイには、新しいメニュー構造を採用した。その下には、新開発の左右独立式の空調コントロールパネルが設置される。ここでは、照明付きのボタンを使用して、主要な空調機能を操作できる。エアコンディショナー操作パネルの中央には、インフォテインメントシステムの音量を調整するための、実用的で小さなロータリーコントロールが配置された。さらにその下には、スマートフォン用の2つの大型ワイヤレス充電インターフェースが設置された。スマートフォンは、磁石で所定の位置に固定される。その他の機能は、センターコンソールのメニューコントロールを使用して操作する。このメニューコントロールを使用して、デジタルメーターのグラフィックを変更することも可能だ。

新しいマルチファンクションステアリングホイールは、明確でわかりやすいように設計されている。左右に2つのロータリーコントロールと、それぞれに2つのボタンのみで構成された。ドライバー正面の10.9インチのデジタルコックピットとヘッドアップディスプレイによって、すべての重要な情報を同一視線上で確認することができる。スマートフォンには、車内のさまざまな場所に設置されたUSB-C ポート(45W)と、フロントシートのバックレストに設置され、ワイヤレス充電機能を備えたマグネットホルダーを使用して充電できる。車内で使用することが考えられる大型デバイス用に、230V電源ソケットも用意されている。