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アキュラのスポーツセダン『TLX』、改良新型を米国発表へ…2023年内に

  • 《photo by Acura》
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ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラは1月25日、4ドアスポーツセダン『TLX』(Acura TLX)の改良新型を、2023年内に米国で初公開すると発表した。

TLXは、アキュラブランドのスポーツセダンだ。現行型は2世代目で、2020年に米国で発表された。アキュラの歴史において、最も速く、最も扱いやすく、最もバランスの取れたスポーツセダンになるという。

この現行TLXがデビューから約3年を経て、改良新型が米国で初公開される予定だ。アキュラによると、競争の激しいミドルクラスのプレミアムセダンセグメントにおいて、魅力をさらに引き上げるという。

◆最大出力355hpの「タイプS」
パフォーマンスセダンを標榜する現行TLXを代表するモデルが、高性能グレードの「タイプS」だ。ブランド独自のターボチャージャー付きV型6気筒ガソリンエンジン、ダブルウィッシュボーンフロントサスペンションを備えたスポーツチューンドシャシー、強力なブレンボ製ブレーキを装備した。

3.0リットルV型6気筒ガソリンターボエンジンには、数十年にわたるパフォーマンスエンジン開発の経験とモータースポーツのノウハウを導入した。最大出力は355hp、最大トルクは49kgmを引き出す。タイプS専用の3.0リットルV6ターボは、オールアルミ構造、コンパクトなサイズ、デュアルオーバーヘッドカムシャフト、24バルブ、直噴システム、シングルツインスクロールターボチャージャーを備えている。

アキュラの3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンとは、ボアと60度のVバンクのみを共有している。 タイプS専用のV6ターボでは、クランクの剛性と耐久性を向上させる6ボルト焼結メインキャップと、86×86mmのボアとストロークが採用された。

◆ツインスクロールターボチャージャー
V6ターボをTLXのエンジンルームに収めるため、ターボチャージャーをトランスミッション上のエンジンに隣接する場所に配置し、薄型のシリンダーヘッドを採用した。カムベアリングキャップは、バルブカバー自体に組み込まれたキャップに置き換えられた。これにより、エンジンの高さを下げ、部品点数を減らしている。3.0リットルV6ターボエンジンは、自然吸気の3.5リットルV6エンジンよりも8mm短くなっている。

タイプS専用のV6ターボでは、高応力の鍛鋼製クランクシャフトと鍛造鋼製コネクティングロッドを使用。ピストンの上部ピストンリングキャリアには、高密度のNiレジスト鋳鉄を使い、優れた摩耗特性と優れたシーリングを可能にしているという。

また、タイプS専用のV6ターボには、ツインスクロールターボチャージャーを搭載している。エンジンシリンダーのリアバンクで、タービンの直径の小さいスクロールを加圧し、フロントバンクで直径の大きいスクロールを加圧する。これにより、ターボラグが最小限に抑えられ、スロットルレスポンスが最適化されるという。迅速なターボレスポンスのために、エキゾーストマニホールドはシリンダーヘッドに直接鋳造された。エンジンのトルク特性を向上させるために、可変タイミング制御の「VTC」が、吸気カムと排気カムの両方に装備されている。最大ブーストは15.1psiで、49kgmの最大トルクを1400rpmの低回転域から引き出す。

◆NSX譲りのアクティブエキゾースト
『NSX』と同様のアクティブエキゾーストシステムも装備した。アクティブエキゾーストは、各マフラーのバタフライバルブを開いて、V6エンジンの自然な音を強調し、よりエモーショナルな運転体験を可能にする。

アクティブエキゾーストシステムの動作は、選択したダイナミクスシステムモードによって異なる。コンフォートモードでは、バルブは起動時とアイドリング時に閉じられ、4000rpmまで閉じたままになる。

ノーマルモードでは、エンジンが始動してアイドリング状態になり、バルブが開いた状態で、よりエキサイティングな始動体験が得られるという。トランスミッションがシフトチェンジすると、バルブは閉じ、4000rpmまで閉じた状態を保つ。スポーツモードでは、バルブはアイドリング時と起動時に開き、クルージング中は閉じる。スポーツ+では、バルブは常に開いた状態となる、としている。