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マセラティらしいエンジン音、ブランド初のEVの室内で再現…『グラントゥーリズモ』新型

  • 《photo by Maserati》
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マセラティは1月19日、2シーター2ドアクーペの新型『グラントゥーリズモ』(Maserati GranTurismo)のEV「グラントゥーリズモ・フォルゴーレ」の内装写真を公開した。ブランド初のEVとなる。

◆3DサウンドシステムがEVでもマセラティの象徴的なエンジン音を再現
新型グラントゥーリズモのインテリアには、「マセラティ・インテリジェント・アシスタント(MIA)」の最新のマルチメディアシステム、最新のインフォテインメント、主な機能をタッチスクリーンのインターフェースに集約したコンフォート・ディスプレイ、デジタルクロック、ヘッドアップ・ディスプレイ(オプション)などを装備している。

また、マセラティ・イノベーション・ラボのエンジニアによって、電動モデルでもマセラティの象徴的なエンジン音による360度のサウンド体験を可能にした。このサウンド体験は、「ソナス・ファベール(Sonus faber)」の3Dサウンドシステムによって完成される。

イタリアの音響職人によって設計・製造されたこのオーディオシステムは、2段階のカスタマイズが可能。標準装備のサウンドシステムの14スピーカー、出力860Wに対して、最大19個のスピーカーと最大1195Wの出力を持つ3Dサウンドにより、奥行きのあるサウンドを実現した、と自負している。

◆トリプルモーターで760psのパワーを発生
グラントゥーリズモ・フォルゴーレには、3つのモーターを搭載し、システム全体でおよそ760psのパワーを引き出す。バッテリーの蓄電容量は92.5kWh。バッテリーパックは、車両のフロア下にT型に配置されている。

グラントゥーリズモ・フォルゴーレは、世界最高峰のEVレース「フォーミュラ E 」で培われたテクノロジーを導入して開発された800ボルト技術をベースにしている。出力300kWの強力な永久磁石モーターを3基搭載し、優れたパフォーマンスを追求している。

バッテリーの放電容量は560kWで、これにより連続的におよそ760psのパワーをタイヤに伝達することが可能になった。このバッテリーの仕組みと配置により、スポーティさを損なうことなく、車高を1353mmに抑えることができたという。

◆車高を下げるためにバッテリーをセンタートンネル周辺に配置
また、Tボーンと呼ばれるバッテリーパックの形状は、マセラティの「ゼロ・コンプロマイズ(妥協を一切しない)」アプローチの一環。バッテリーモジュールをシート下に配置せず、主にセンタートンネル周辺に移動させることにより、車高を大幅に下げることに成功したという。

技術的な構造面では、アルミニウムやマグネシウムなどの軽量素材と、高性能スチールの両方を使用している。この複数の素材を使用するという手法には、新しい製造プロセスが必要。その結果、クラス最高の重量レベルが実現されたという。

このアプローチは、最大 0.002 秒の速度で送信される canFD メッセージに基づく新しいアトラス・ハイ電気/電子構造と組み合わされている。また、レベル5の高度なサイバーセキュリティと「フラッシュ・オーバー・ザ・エア」機能を備えている。その支柱となるのが、マセラティが自社開発した「VDCM(ビークル・ドメイン・コントロール・モジュール)」マスターコントローラーだ。これは、あらゆる状況下で最高のドライビング体験を実現するために、重要な車両のシステムを360度コントロールするソフトウェアで構成されている。