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メルセデスAMG、究極の55周年記念車はレーシングカー…自然吸気で650馬力

  • 《photo by Mercedes-Benz》
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メルセデスベンツは8月23日、レーシングカーのメルセデスAMG『GT3』(Mercedes-AMG GT3)に、創業55周年記念車の「エディション55」を5台限定で設定すると発表した。

◆市販車とは異なる自然吸気の6.2リットルV8搭載
メルセデスAMG GT3はスポーツカーのメルセデス『AMG GT』をベースに開発されたレーシングカーだ。FIA(国際自動車連盟)のGT3規格を満たすレーシングカーで、2016年シーズンから世界のモータースポーツシーンで活躍している。

同車に、メルセデスAMGの創業55周年記念車、エディション55を5台限定で設定する。市販車のメルセデスAMG GTには、4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載する。排気量は3982ccで、2個のターボで過給した。この4.0リットルV型8気筒ツインターボは、最大出力530hp、最大トルク68.3kgmを引き出す。

一方、レーシングカーのメルセデスAMG GT3では、従来型の『SLS AMG GT3』から受け継がれた6.2リットル(6208cc)V型8気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載する。トランスミッションは、6速シーケンシャルを組み合わせている。

◆レースへの参戦を前提にしていないためエンジンの強化が可能に
エディション55は、FIAの公認を受けていない(レースへの参戦を前提にしていない)ため、より多くのエンジン出力を生み出すことが可能に。6.3リットルV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンは、最大出力がプラス100hpの650hpを獲得している。

インコネル製のパフォーマンス・エキゾースト・システムには、サイレンサーが付かない。そのため、より特徴的なサウンドを生み出すという。

エディション55は5台のみが、メルセデスAMGが本拠を置くドイツ・アファルターバッハのレーシングカー製造工場において、手作業で組み立てられる。エディション55には、車台番号が刻印された専用のIWCタイムピースも付帯している。

◆特別仕立ての内外装
ボディカラーは、「MANUFAKTUR」の特別なアルパイングレーユニで塗装され、赤いアクセントが入る。カーボン独特のパターンが見えるエアロコンポーネントは、前後のディフューザー、リアウイング、フリック、ルーバー、ラジエーターグリル、サイドスカートを含めて、マット仕上げとした。メルセデスAMGのブランドマークが、ドアに描かれた。リアウイングの横には、55周年記念のロゴがあしらわれた。

機能的なレーシングカーコックピットでは、シートの刺繍にアニバーサリーのシンボルが配された。センターコンソールとカーボンファイバー製シートには、「EDITION 55 1 OF 5」と記されたシリアルナンバープレートが添えらえる。マット仕上げのアンスラサイトメタリックはインテリアの特長だ。ドアシル、ドアカバー、センターコンソール、ダッシュボードに至るまで、高品質のカーボントリムが装着されている。シートベルトには、シルバーのアクセントが付く。コックピットには、最新世代の「データ・ディスプレイ・ユニット(DDU)」が付く。ボッシュ製の「DDU 11」には、高解像度のグラフィックディスプレイがあり、速度、エンジン回転数、気温、ラップタイム、現在のギアなどを表示する。エンジンを始動すると、55周年記念ロゴが出現する。

数多くの特別な装備に加えて、エディション55には、オーダーメイドで特別にデザインされた自動車カバーが付属している。なお、エディション55 のドイツ本国でのベース価格は、税別で62万5000ユーロ(約8520万円)、としている。