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車体に花模様、1台限りのベントレーがチャリティオークションに出品予定

  • 《photo by Bentley》
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ベントレーは8月1日、1台限りの新型『コンチネンタルGTスピードコンバーチブル』(Bentley Continental GT Speed Convertible)を米国で発表した。2023年初頭、血液癌の研究のためのチャリティ目的で、オークションに出品される予定だ。

◆スポーツキャスターの故クレイグ・セイガー氏の衣装に着想
この1台限りのモデルは、殿堂入りしたスポーツキャスターの故クレイグ・セイガー氏の情熱とバイタリティを称えるビスポーク車として、ベントレーのカスタマイズ部門の「マリナー」が手がけた。ベントレーは、クレイグ氏と妻のステイシーが設立したセイガーストロング基金と協力。マリナーのチームが、クレイグ氏の有名な衣装から直接インスピレーションを得て、デザインを行った。

生前のクレイグ氏が、最後に出演したひとつが、2016年に大きな障害を克服したスポーツ界の価値のあるメンバーに贈られる「ESPY賞」において、「ジミー5世賞」を授賞した際のスピーチだった。彼のスタイルが存分に発揮され、感動的な言葉とともに聴衆へ届けられた。マリナーのチームは、授賞式でクレイグ氏が着用していたユニークな衣装に着想を得て、新型コンチネンタルGTスピードコンバーチブルのボディに、花模様をデザインした。

デザイナーは、思慮深いアプローチでこのプロジェクトに取り組んだ。セイガーストロング基金を長年支え続けてきたステイシー・セイガー氏は、クレイグ氏の精神を細部にまで表現するため、ベントレーと協力してこの車を完成させた。彼女は、「クレイグはクラフトマンシップに対して根強い情熱を持っており、それは彼が仕立てたスーツや選んだ車にも反映されていた。もし彼が今ここにいたら、彼の力強い精神を表現したこの車に家族を乗せ、屋根を開けて素晴らしい笑顔でドライブを楽しんでいることだろう」と語っている。

◆W12気筒ツインターボは最大出力659ps
新型には、6.0リットルW12気筒ガソリンツインターボ「TSI」エンジンの改良版を搭載し、最大出力は従来型のW12モデルを24ps上回る659psを獲得した。最大トルクは91.8kgmを維持している。0~100km/h加速は3.7秒、最高速は335km/hの性能を発揮する。

スポーツモードでは、シフトアップのタイミングを遅らせ、シフトダウンを早めることにより、W12ツインターボエンジンがパワーバンドに長く留まるようチューニングされている。

さらに、スポーツモードではスタンダードなW12モデルと比べて、8速デュアルクラッチトランスミッションが2倍の速さで変速する。始動時とシフトダウン時のエキゾースト特性も強化されている。

◆電気モーターが車体のロールを抑制
「3チャンバー・アクティブ・エアサスペンション」とアダプティブダンパー、48Vのアクティブアンチロール制御システム「ベントレーダイナミックライド」を採用する。

ベントレーダイナミックライドは、各スタビライザーに内蔵された電気モーターによって、車体のロールを抑制する。最も硬い設定にすると、各モーターが0.3秒で1300Nmを発揮してコーナリングフォースを抑え、ボディを水平に保つ。

「ベントレー」モードと「コンフォート」モードでは、前後ホイールのグリップバランスを調整し、「スポーツ」モードでは、どのような走行シーンでもトルクがリア寄りに配分されるように、設定を見直した。スポーツモードでは、トラクションマネジメントシステムによってトルクがリアアクスルに多く配分されるため、アクセルオン操作でコーナリングラインをより確実にトレースできるという。

◆専用ルーフは19秒で開閉可能
新型コンチネンタルGTスピードコンバーチブルの専用ルーフは、Z型に折りたたまれる構造で、19秒で開閉できる。ボタンをワンタッチすれば、クーペからオープントップモデルに変身する。走行中も50km/h以下なら、開閉が行える。

このルーフは、密閉システムの改良と音響処理により、従来型と比較すると、一般的な巡航速度での騒音レベルが3デシベル低減している。加えて、ルーフの遮音材と開閉機構の組み合わせを刷新し、従来型コンチネンタルGTクーペと同等の室内の静粛性を実現しているという。

外装は、ラジエターグリルとバンパーロアグリルをダークティントとしたほか、スポーツタイプのドアシルやダークティントのラジエターマトリクスを採用している。