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カウンタック復活…クンタッチ 新型はランボルギーニのDNAと未来を織り込んだ

  • 《写真撮影 内田俊一》
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アウトモビリ・ランボルギーニは、『クンタッチ』デビュー50周年を記念して昨2021年に本国で発表したランボルギーニ『クンタッチLPI 800-4』を、日本初公開した。

◆ランボルギーニのDNAのスタート
1971年のジュネーブモーターショーにおいて、クンタッチはお披露目された。「初めてランボルギーニのDNA、スタイルが確立した瞬間だ」と話すのは、アウトモビリ・ランボルギーニアジア太平洋CEOのフランチェスコ・スカルダオーニ氏だ。具体的にはそのシルエットやシザーズドア、そしてサイドのエアインテークなどである。これ以降、「このDNAにランボルギーニは忠実であり続けた」という。

そして、「50周年となるクンタッチを讃え、改めてお祝いをしたい。新しいクンタッチは、これらのアイコンが体現する未来のバリューを纏っている」とコメントした。

◆クンタッチ!
さて、『ミウラ』で成功を収めていたランボルギーニだったが、創業者のフェルッチオ・ランボルギーニは現状で満足することはなく、「未来を見据え、スーパースポーツカーの常識を覆すようなクルマを作りたいと思っていた。それが『クンタッチLP500』だ」とクンタッチ登場前夜を語るのは、アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパン代表のダビデ・スフレコラ氏だ。

このクンタッチという名称についてダビデ氏は、「『凄い!』という驚きを表すイタリアはピエモンテ地方の方言がその意味で、英語で『ワオ!』というようなニュアンス」と説明。「クンタッチを見ると自然と『ワオ!』と口から出るだろう。初めてこのクルマを見たエンジニアが、イタリア語で『クンタッチ!』といったことがこの名前の伝説になったという逸話がある」と紹介。

特にカロッツェリアベルトーネに在籍していたマルチェロ・ガンディーニが作り上げたデザインが、「それまでのスーパースポーツカーの常識を覆した。そのとき以来、スーパースポーツカーはこういったライン(エッジの利いたシャープなシルエット)を表すことになったのだ」とダビデ氏は当時を振り返った。

そしてクンタッチを見ると、「まるで宇宙から、別の銀河系から来たようなクルマに見えるだろう。この感覚はいまでも生きている。実際にこのクルマを見ると、どこか別世界から来たクルマかのように見える」と述べ、デビュー直後から、「クンタッチはすぐに(スーパースポーツカーの、そしてランボルギーニの)アイコン的な存在になった。ポピュラーカルチャー、映画、そしてどの子供もクンタッチのポスターを壁に飾っていただろう。日本の漫画文化にも大きな影響を与え、あらゆる世代のイマジネーションを刺激したのだ。日本でもスーパーカー世代というのも現れた」とクンタッチが社会に与えた影響は大きいことを語る。

◆DNAは守りながらマイルド・ハイブリッド化
さて、新型となるクンタッチを作り上げるには、「非常に大きなチャレンジだった」とダビデ氏。それは、「これだけの伝説的、アイコン的なクルマをどうやってさらに良いものに出来るかとだった」という。まず、「DNAに忠実でありながら、デザインにおいてもチャレンジすること、大胆であることだ」という。それは、「ランボルギーニのオリジンに忠実なデザインであり、ヘリテージに忠実なデザインであるとともに、会社を未来に進めるものでなければならない」という。

当然ながらテクノロジーにおいても同様だ。そこでクンタッチにはV型12気筒エンジンが搭載されヘリテージに忠実であることをアピール。そして、そこに48Vのモーターを搭載しマイルド・ハイブリッド化。これは「シアン」用に開発されたもので、マイルド・ハイブリッドとしては唯一電動モーターとホイールを直接つなぎ、V型12気筒エンジンのレスポンスなどは維持していることが特徴だ。

そうして完成したクンタッチLPI 800-4は112台限定ですべて完売しているとのこと。その112という数字は、最初のクンタッチのプロジェクト名はLP112であったことに因んでいる。

最後にダビデ氏は、「クンタッチは私にとっても、会社にとっても特別な存在だ。ランボルギーニといえばクンタッチ、クンタッチといえばランボルギーニというくらいの存在なのだ。そしてランボルギーニのDNAを具現化し、またランボルギーニのチャレンジャーというDNAをこれまでも、これからも忠実に未来に運ぶ、そういったクルマに仕上がっている」とその存在を語った。

なお、ローマ字表記のCountachについて、カタカナ表記ではこれまでカウンタックとしてきたが、日本法人よりカタカナ表記はクンタッチとされたため、これで統一している。