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光と闇の2台…VW ID.Buzz に『スター・ウォーズ』仕様

  • 《photo by VW》
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フォルクスワーゲンは5月26~29日、米国で開催された「スターウォーズ・セレブレーション」において、新型EVの『ID.Buzz』をベースにした2台のコンセプトカーを初公開した。

2台のID.Buzzは、ディズニープラスが5月27日に配信を開始した『スター・ウォーズ』ドラマ、『オビ=ワン・ケノービ』に登場するジェダイ・マスターの「オビ=ワン・ケノービ」と、悪役の「ダース・ベイダー」に着想を得ているという。

◆乗用ミニバンがベースの「ライトサイドエディション」
今回のプロジェクトは、フォルクスワーゲンとルーカスフィルムのデザイナーによる初めてのコラボレーションの成果となる。ID.Buzzのボディに、特殊な粘着フィルムを使用して、カスタマイズに取り組んだ。デザイナーは、オビ=ワン・ケノービとダース・ベイダーからインスピレーションを得て、ID.Buzzをカスタマイズ。ルーカスフィルムとフォルクスワーゲンのデザイナーは、このプロジェクトのために緊密に協力した。

ID.Buzzの乗用グレードの「Pro」をベースにしたのが、「光」をテーマにした「ライトサイドエディション」だ。車体の下側は、オビ=ワン・ケノービのチュニックの色合いからインスピレーションを得て、ベージュ色に仕上げられた。車体の上側の光沢のあるクロームは、スター・ウォーズの宇宙船と、人工知能(AI)を備えた架空のロボット「ドロイド」のデザインを表している。

また、青い線が、フロントのヘッドライトとライトストリップから、ボディサイドへと続く。これは、オビ=ワン・ケノービが持つ青く光る「ライトセーバー」を表しているという。ガラス面は、クリスタルブルーで仕上げられており、アンダーボディの青い照明とコーディネートされた。「ジェダイ・オーダー」の紋章が、サイドウィンドウとアルミホイールのセンターキャップに添えられた。カスタマイズされた21インチホイールが足元を引き締めている。

◆商用モデルがベースの「ダークサイドエディション」
ID.Buzzの商用モデルの『Buzzカーゴ』をベースにしたのが、「闇」をテーマにした「ダークサイドエディション」だ。ブラックとレッドの2色を使って、ダークサイドを表現している。車体の下側はグロスブラック、車体の上側はマットブラックとした。サイドライン、ヘッドライト、ライトストリップ、ガラス面は、ダース・ベイダーのライトセーバーに触発されて、赤い色合いを表現した。21インチのアルミホイールにも、赤と黒のコントラストが演出されている。「シス帝国」の紋章が、サイドウィンドウとアルミホイールのセンターキャップに添えられた。

また、2台ともに車体のエンブレムは、通常フォルクスワーゲンが使用している書体ではなく、『スター・ウォーズ』の銀河系言語で使われている文字、「オーラベッシュ」で仕上げられた。このエンブレムは、リアやフェンダーに装着されている。

ルーカスフィルムのダグ・チャイン副社長兼エグゼクティブクリエイティブディレクターは、「善と悪、光と闇のテーマは、必ずしも私たちが車に適用する概念ではない。今回のコラボレーションは、ひとつの自動車を2つの異なるキャラクター仕上げるという今までにない機会になった」と話す。

◆1回の充電での航続は最大で424km
ID.Buzzは、フォルクスワーゲングループの新世代EV向け車台の「MEB」がベースだ。モーターはリアアクスルに搭載され、最大出力201hp、最大トルク31.6kgmを引き出す。最高速はリミッターによって、145km/hに制限される。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は82kWh(正味容量は77kWh)とした。1回の充電での航続は、最大で424km(WLTPサイクル)に到達する。リチウムイオンバッテリーは、出力11kWの交流(AC)を使用して、自宅のウォールボックスや充電ステーションで充電できる。DC(直流)急速充電ステーションでは、「CCS」プラグコネクタを介して、最大出力170kWで充電できる。この場合、バッテリーの最大80%の容量を、約30分で充電できる。