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ブラバスの究極「バギー」は900馬力、独自開発で15台を生産へ

  • 《photo by BRABUS》
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ブラバスは5月5日、公道走行不可のオフロード専用車、ブラバス『900クローラー』(BRABUS 900 Crawler)を欧州で発表した。砂漠などを走行できる究極のバギーとして、世界限定15台を生産する予定だ。

◆チューブフレームにカーボン製ボディの組み合わせ
メルセデスベンツ『Gクラス』がベースのように見える900クローラーだが、ブラバスのオリジナルモデルだ。高剛性のチューブフレームにカーボン製ボディを組み合わせている。フロントをはじめ、側面には窓ガラスのないオープンボディとなる。頭上には、カーボンファイバー製のルーフパネルが付く。

マットブラックのテールパイプとアクティブコントロールバルブを備えたBRABUSの高性能エキゾーストシステムを採用した。足元には、20インチのBRABUSモノブロックHD鍛造ホイールを装備する。ヘビーデューティ仕様のオフロードタイヤを組み合わせた。

専用開発されたBRABUSアルミ製ストラットは、調整可能なショックアブソーバーと組み合わせて、530mmの最低地上高を実現した。これにより、砂漠などのオフロードでの走破性を高めている。ボディサイズは全長4624mm、全幅2105mm、全高2337mm。Gクラス(全長4660mm、全幅1985mm、全高1975mm)よりも36mm短いが、120mmワイドで362mm背が高い。車両重量は2065kgとした。

◆乗員同士の会話はインターコムで
フルカーボン製のレーシングシートと4点式シートベルトを装備した。4つのシートの表面には、赤い「シルバーテックス」を使う。これは、ブラバスの「Marine」シリーズの高性能スポーツボートに採用されたファブリック素材だ。この素材は強い太陽光による退色に対して、保護性能を発揮する。ヘッドレストには、BRABUSのロゴが刺繍されている。

ステアリングホイールは、レザーとアルカンターラ仕上げだ。ダッシュボードはカーボンファイバー製。ダッシュボード中央だけでなく、助手席前方にもディスプレイを配置した。インテリア各部には、マットレッドがアクセントとしてあしらわれた。ルーフには、エア導入ダクトが付く。

最新のGPSオフロードナビゲーションシステムを装備する。作動温度は、マイナス15度からプラス55度まで。乗員同士の会話のために、インターコムシステムを搭載した。車載の4つのカーボン製ヘルメットやヘッドセットに組み込まれた専用インターホンで通信する。ペダルやフットレスト、GPSユニットマウントはアルミ製。赤い陽極酸化トリム仕上げとして、コントラストを演出している。

◆4.5リットルに排気量を拡大したV8ツインターボ
メルセデスAMGの直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを、さらなる高性能を求めて、排気量を4.5リットル(4407cc)に拡大するなどのフルチューニングを実施した。

その内容は、クランクシャフトやコネクティングロッド、鍛造ピストンを新設計。大容量コンプレッサーを備えたBRABUSツインターボチャージャー、ガソリン流量を2倍に増やす高圧ポンプ、BRABUS のブローオフベントアダプター「BoostXtra」の採用など多岐に渡る。ブラックのセラミックコーティング加工を施したフラップスポーツエキゾーストシステムも装備した。

これらのチューニングの結果、最大出力は900hp/6200rpm、最大トルクは127.5kgm/2900rpmに引き上げられた。トランスミッションは9速AT。0~100km/h加速は3.4秒。オフロードタイヤのため、最高速は160km/hでリミッターが作動する。