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フィアット 500e、音響にこだわった最上位グレード設定…欧州

  • 《photo by Fiat》
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フィアット(Fiat)は4月13日、欧州向けの新型『500』(日本名:『500e』に相当)に、最上位グレードとして「ラ・プリマbyボチェッリ」を設定すると発表した。

◆殺菌効果が期待できる「サニタイズグローブボックス」を標準装備
同車は、新型500の欧州発売記念限定車として、好評を博した「ラ・プリマ(La Prima)」をベースに、イタリアのテノール歌手、アンドレア・ボチェッリ氏とコラボレーションして誕生した新グレードだ。

コンサートホールの音響を車内で再現することを目指したJBLの「Virtual Venues」テクノロジーを搭載したプレミアムオーディオを、アンドレア・ボチェッリ氏が監修。EVならではの室内の静粛性を生かした究極のリスニング体験を生み出したという。JBLのプレミアムオーディオは出力が320W。インテリアやトランクスペースに影響を与えることなく、車載化されている。

「サニタイズグローブボックス」を標準装備した。紫外線の「UV-C」ランプ付きのグローブボックスに、スマートフォン、ドアキー、その他のアイテムを入れることにより、殺菌効果が期待でき、衛生状態を高めるという。グローブボックスを閉じて、センターコンソールのボタンを押すことによって、作動する。時間は約3分で、完了すると、青いインジケーターと音で知らせてくれる。

◆カブリオのソフトトップにモノグラム柄
ボディタイプは、カブリオ、ハッチバック、3+ 1の3種類を用意する。ボディカラーは、オニキスブラックなど全6色。このうち、3色は自然からヒントを得ており、3層コートの「セレスティアルブルー」は、空へのオマージュだ。パールコートの「オーシャングリーン」は、海を表現している。メタリックコートの「ミネラルグレイ」は、大地を連想させる色とした。

10.25インチの高精細タッチスクリーンインフォテインメントシステム、フルLEDヘッドライト、17インチのダイヤモンドカットアルミホイール、専用エンブレム、アイスベージュ色のシートを装備している。カブリオのソフトトップには、モノグラム柄が採用された。

セグメントで初めて、レベル2の自動運転機能を導入した。フロントフェイシング・カメラ・モニタリング・テクノロジーが、車両の全周を監視する。インテリジェント・アダプティブクルーズコントロール(iACC)は、検出された車両、自転車、歩行者などに対応して、アクセルやブレーキを操作する。レーンセンタリングは、道路の車線を検出できる場合、車両の位置をレーンの中央に維持する。

インテリジェント・スピードアシストは速度制限を検出して、それに従うことをドライバーに推奨する。アーバン・ブラインドスポットは、超音波センサーを活用して死角を監視し、障害物を検出した場合は、ミラーに設置された三角形の警告灯を点灯する。アテンションアシストは、長時間走行時にディスプレイに警告を表示し、休憩を取るようにドライバーに推奨する。360度センサーは、車庫入れ時や複数の切り返しが必要な場面において、バードビューを表示し、障害物を避けることができる。

◆1回の充電での航続は最大320km
EVパワートレインのモーターは、最大出力118hpを引き出す。動力性能は、0~50km/h加速が3.1秒、0~100km/h加速が9.0秒だ。最高速は150km/hでリミッターが作動する。

バッテリーは、蓄電容量42kWhのリチウムイオン。1回の充電での航続は、WLTPサイクルで最大320kmを確保する。都市部での走行に限れば、航続は最大で460kmに到達するという。出力85kWの急速充電システムが搭載されている。50kmを走行するのに必要な電力を充電するのに、5分で済むという。また、急速充電器を利用すれば、35分でバッテリー容量の80%を充電できる。車両の後部右側にある「コンボ2」ソケットは、AC充電とDC充電の両方に対応している。

3種類の走行モードがある。「ノーマル」、「レンジ」、「シェルパ」を、運転スタイルに合わせて切り替える。このうち、シェルパモードはEVパワートレインを最適化し、最高速を80km/hに制限するなどして、バッテリーの電力消費を最小限に抑える。このモードでは、エアコンやシートヒーターも作動しない。レンジモードは、ワンペダル走行を可能にする。このモードを選択することにより、アクセルペダルだけで走行できる。アクセルペダルから足を放すと、強めの回生ブレーキが作動する。