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最強の日産 GT-R、世界限定50台を出荷開始…イタルデザイン

  • 《photo by Italdesign》
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イタルデザインは11月2日、日産『GT-R 50 by Italdesign』の出荷を開始した、と発表した。世界限定50台が順次、顧客に納車される予定だ。

日産GT-R50 by Italdesignは、『GT-R』とイタルデザインがそれぞれ2019年、2018年に迎えた50周年を記念して共同開発したモデルで、50台を限定生産する。『GT-R NISMO』をベースとし、ニスモで組み立てられた専用エンジンを搭載している。

◆1972年の東京モーターショーに出品されたGT-Rのショーカーに影響を受けた1台も

GT-R 50 by Italdesignは、イタリア・トリノのイタルデザインの職人が手作業で組み立てている。顧客が特別なボディカラーなどで自由にカスタマイズすることができるオーダーメイドとした。

限定生産50台のうちの1台は、1972年の東京モーターショーに出品されたGT-Rのショーカーに影響を受けた。通称、「ケンメリGT-R」が発売される前年、1972年の東京モーターショーに参考出品されたGT-Rのイメージカーだ。大型のスポイラーやオーバーフェンダーなど、当時のレーシンングカーのように仕立てられていた。しかし、レースには一度も出ることなく、ケンメリGT-Rの生産中止とともに姿を消した。イタルデザインのチームは、この幻のGT Rのブルーのカラーリングを再現することに注力し、「ヴェルデケンメリ」と呼ばれるボディカラーを生み出した。

また、2018年のグッドウッドフェスティバルオブスピードでワールドプレミアされたコンセプトカーから、2人のオーナーがインスピレーションを得た。両車は特別に作られたリキッドキネティックグレーとエナジックシグマゴールドのツートンカラーをまとう。

◆3.8リットルV6ツインターボを120ps強化

3.8リットルV型6気筒ガソリンツインターボの「VR38DETT」エンジンは、ニスモがGT3で得たノウハウを生かして、手作業で組み立てる。最大出力は720ps、最大トルクは79.5kgmに引き上げられた。ベース車両のGT-R NISMOに対して、120ps、13kgmの強化となる。

GT3車両用の大容量・大口径のツインターボチャージャーと大型インタークーラーに加えて、耐久性の高いクランクシャフト・ピストン・コネクティングロット・ベアリング、高流量ピストンオイルジェットと大容量燃料噴射装置を採用し、カムシャフト、イグニションシステム、吸排気システムも改良した。強化デュアルクラッチシーケンシャル6速リアトランスアクスルと、より強化されたデファレンシャルとドライブシャフトが、4輪にパワーを伝える。

ビルシュタインの技術を採用して、新しいサスペンションシステムを開発した。フロント6ピストン、リア4ピストンのブレンボ製ブレーキには、赤いキャリパーを組み合わせる。タイヤサイズは、フロントが255/35R21、リアが285/30R21とした。

◆ベース車両のGT-R NISMOとは異なる専用デザイン

エクステリアは、ボンネット上にパワーバルジが設けられ、シャープなLEDヘッドライトがホイールアーチから冷却用のインテーク上端へ向けて配されている。サイドデザインは、ベース車より54mm低くしたルーフラインとした。ルーフの中央部を低く、外側を少し高くすることで、筋肉質な力強さを表現しているという。フロントフェンダーの特長的なエアアウトレットの「サムライブレード」は、ドア下方部からショルダーラインまで配された。

リアのデザインは、ホイール周りの頑丈で力強いフレアが、トレッドの広さを印象づける。ショルダーラインは、リアウィンドウ下部に向かってテーパーがかかっており、トランクリッドにつながる。リアウィンドウラインは、ベース車より長く、深くなっている。

GT-Rの特長の丸型テールライトは、空洞を囲む細いリングのようなデザインだ。大型の可変式リアウイングを装備した。専用デザインのホイールは、フロント、リアともに 21インチサイズを装着している。

インテリアはモダンで高性能な系譜を受け継ぎ、センターコンソール、インストパネル、ドアトリムに、カーボンファイバーとアルカンターラを使用した。シートの素材には黒のアルカンターラと、黒のイタリア製レザーを採用する。専用ステアリングホイールは、アルカンターラ仕上げで、12時の位置に赤いアクセントを添えた、としている。