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メルセデスベンツ GLE、ディーゼルに48Vマイルドハイブリッド…11月欧州発売

  • 《photo by Mercedes-Benz》
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メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は10月22日、『GLE』と『GLEクーペ』のディーゼルエンジン搭載車に、48ボルトのマイルドハイブリッドを採用した新グレードを設定し、11月に欧州市場で発売すると発表した。

◆排気量を43cc拡大した1993ccの新ディーゼル

新グレードは、「GLE 300 d 4MATIC」と「GLE 300 d 4MATIC クーペ」だ。両グレードともに、直噴2.0リットル(1993cc)直列4気筒ターボディーゼルエンジン(最大出力272hp/4200rpm、最大トルク56.1kgm/1800~2200rpm)を搭載する。

このエンジンは、メルセデスベンツ車に広く搭載されている排気量1950ccの直列4気筒ターボディーゼルエンジンに新設計のクランクシャフトを採用して、排気量を43cc拡大した新ユニットだ。燃料噴射圧も、2500バールから2700バールに引き上げられた。2個のターボチャージャーは、可変ジオメトリーターボとなる。

48ボルトのマイルドハイブリッドの「ISG」は、エンジンとトランスミッションの間にモーターが配置される。加速時などでは短時間、ISGが最大で20hpのパワーと、20.4kgmのトルクをブーストする。これにより、0~100km/h加速6.8 秒、最高速226km/h(GLE 300 d 4MATIC クーペ)/230km/h (GLE 300 d 4MATIC)の性能を可能にしている。

◆エンジンとトランスミッションの間にモータージェネレーター「ISG」搭載

エンジンとトランスミッションの間に搭載されるディスク型のモータージェネレーターがISGだ。48ボルトの電気システムとの組み合わせで、スムーズで力強い加速をアシストする。高効率なエネルギー回生、エンジンを停止してのコースティングなどによって、燃費の向上に貢献する。さらに、ほとんど振動を感じることのないエンジン再始動やギアチェンジによって、上質な走りも可能にしているという。

新ディーゼルは排気ガス性能も引き上げている。NOx貯蔵触媒コンバーターは、コールドスタート時に窒素酸化物を取り込む。また、エンジンが充分暖機されている状態では、SCR触媒コンバーターで窒素酸化物を減らすことができる。特別コーティングされたDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)は、粒子状物質の排出を削減する。

また、AdBlue噴射を備えた2つのアクティブSCR触媒コンバーター(選択的触媒還元)により、すべてのエンジン作動条件において、効果的な窒素酸化物の還元を可能にした。これらのコンバーターは、エンジンの近くと車両のフロアにレイアウトされている。

◆最新の4WDシステム「4MATIC」採用

4WDシステムの「4MATIC」も性能が引き上げられた。4気筒エンジンを搭載したGLEとGLEクーペは従来、前後駆動力配分が50対50に固定されており、駆動トルクをアクスルに伝達するトランスファーケースを装備していた。GLE 300d 4MATICとGLE 300d 4MATICクーペでは、電子制御マルチプレートクラッチ付きのトランスファーケースを採用した。

これにより、前後アクスルの間で、オンデマンドで駆動トルクを、0~100%の範囲で変更することができるようになった。「トルク・オン・デマンド」機能を備えたネットワーク化されたトランスファーケースにより、とくにコーナリング時の安全性と敏捷性を向上させることができるという。これは、ヨーモーメントに影響を与えて、車両のオーバーステアやアンダーステアを誘発することによって実現される、としている。