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手作業生産、ホンダ・アキュラのSUVに特別仕様…米国発売へ

  • 《photo by Acura》
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ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラは10月15日、改良新型『RDX』の「PMCエディション」を11月2日、米国市場で200台限定発売すると発表した。現地ベース価格は5万3300ドル(約610万円)だ。

◆「PMC」は米国オハイオ州のNSXのグローバル生産拠点

PMCエディションの「PMC」とは、「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」の略で、米国オハイオ州メアリズビルにある工場を指す。RDXのPMCエディションは、NSXと同じ工場で、ハンドメイドで組み立てられる。

パフォーマンス・マニュファクチャリング・センターは、NSXのグローバル生産拠点だ。熟練した技術者が持つ職人の技と、革新的な先進生産技術との調和を目指している。PMCは、NSXのようなスーパースポーツモデルの少量生産に適した生産設備を備えており、およそ100名の従業員が、各工程で先進のロボット技術と協調しながら、高いレベルの品質とクラフトマンシップを追求している。高度な生産技術を多数有しており、多くの特許を米国で申請済みだ。

例えば、PMCでは熟練した技術者が長時間かけて、パワートレイン、サスペンション、電装部品、インテリア部品、ボディパネルを組み付けていく。ビジュアル作業標準システムにより、技術者は各工程で標準化された作業を忠実に実行することができるという。

◆出荷前の最終チェックもNSX同様の方式で実施

主要なボルトの取り付けはエキスパートによる手締めから始まり、その後ワイヤレス通信が可能なデジタルトルクレンチで締め付けることにより、締付トルクを精密に管理する。車両ごとにボルト一点一点のトルク実績を記録することができ、組立工程の品質を保証する。

PMCの工場の中央には、品質検証センターがある。工場内のあらゆる場所から、ガラス張りの壁を通して検証中の車両を見ることができる。また、高い技術を持った溶接のエキスパートが、部品ひとつひとつを溶接の各ステージで目視検査するとともに、寸法計測を行い、品質や精密性を検証する。この作業は、パワートレイン、サスペンション、ボディパネルといった構成部品の正確な組み付けと、高い動的性能を確保する上で、非常に重要という。

出荷前の最終チェックもNSX同様の方式で行う。ラインエンドテスト、エキスパートによるホイールアライメント、ダイナモチェック、塗装検査、漏水テストなどを実施する。最後にPMCエディションは専用の保護カバーをかけて、販売店に出荷される。

◆「ロングビーチブルーパール」はNSXと同じボディカラー

改良新型RDXのPMCエディションは、NSXと同じボディカラー、「ロングビーチブルーパール」で塗装される。この色の名称は、北米で最も象徴的なストリートレースの「アキュラグランプリ」が、カリフォルニア州ロングビーチで開催されることに由来している。

ロングビーチブルーパールは、硬化までを含めた塗装の総時間が、5日間必要という。RDXを製造しているオハイオ州のイーストリバティ工場から、ホワイトボディが届けられ、PMCでロングビーチブルーパールに塗装される。

フロントの「ダイヤモンドペンタゴングリル」は、グロスブラックで仕上げた。ダーククロームのエグゾーストフィニッシャーを装備する。 ルーフ、ドアミラー、ドアハンドル、ルーフアンテナも、グロスブラックとなる。20インチのアルミホイールは、ベルリナブラックで塗装された。

◆最大出力272hp の2.0リットル VTECターボ+SH-AWD

インテリアは、オーキッドカラーを基調とし、青いコントラストステッチをあしらった。専用のフロアマットも装備する。ヘッドアップディスプレイ、サラウンドビューカメラ、ヒーター付きリアシート、16ウェイパワーフロントシート、限定車を示すシリアルナンバープレートなどを装備している。

パワートレインには、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリン「VTECターボ」エンジンを搭載する。最大出力272hp/6500rpm、最大トルク38.7kgm/1600~4500rpmを発生する。トランスミッションはパドルシフト付きの10速AT。ハンドリング性能を追求した4WDシステムの「SH-AWD」を組み合わせた、としている。