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ホンダの電動SUV『プロローグ』年間7万台販売へ…2024年北米で発売

  • 《photo by Honda》
  • 《photo by GM》
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ホンダの米国部門は9月20日、2024年に北米市場で発売する予定の新型EV『プロローグ』(Honda Prologue)に関して、発売当初の年間販売目標台数を7万台に設定すると発表した。

◆プロローグはホンダの北米量販EVの第一弾

ホンダは2021年6月、北米地域における将来のEV投入計画を発表した。その中で、ホンダブランドから発売予定のEVの最初の量販モデルとなるSUVの名称を、プロローグと発表していた。

プロローグは、ホンダの北米市場におけるEV量販モデルラインアップの第一弾に位置付けられる。ホンダブランドにとって、高い競争力を持つ電動SUVが目標に掲げられている。

ホンダの三部敏宏社長は2021年4月、社長就任会見において、2050年にホンダが関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルを実現するため、北米地域においても、2040年までにEVとFCV(燃料電池車)の四輪販売比率100%を目指すと発表していた。

◆GMの「アルティウム」バッテリーを搭載しホンダとGMが共同開発

プロローグに加えて、2024年内には、高級車ブランドのアキュラからもEVのSUVを発表する予定。いずれのモデルも、GMの「アルティウム」バッテリーを搭載し、ホンダとGMの共同開発モデルになる。

アルティウムバッテリーは、大容量のパウチ型セルをバッテリーパック内で垂直にも水平にも積み重ねることができる方式を採用している。これにより、エンジニアは各車両のデザインに応じて、バッテリーの蓄電容量やレイアウトを最適化することができるという。

ホンダとアキュラの2つのEVに加えて、今後さらにホンダが開発を主導する新EVプラットフォーム「e:Architecture」を採用したモデルを、2020年代後半に投入する予定だ。

◆2040年までに北米の新車販売の100%をゼロエミッション化

ホンダは、このプロローグの2024年の発売当初の年間販売目標台数を、7万台に設定した。現在開発中のe-Architectureベースの新型EVの導入によって、ホンダは2030年までに50万台のEV販売を見込んでおり、最終的には2040年までに、北米の新車販売の100%をゼロエミッション化することを目指している。

その前段階として、2030年までに新車販売全体の40%をゼロエミッション車にするというホンダの目標は、他の自動車メーカーと同様、米国の消費者にEVの購入を奨励することを目的とした州や政府のEVインセンティブへの公正かつ公平なアクセスを条件としている。ホンダは、米国製のすべての車両が平等に扱われることを保証するよう、米議会に要請している。

プロローグを販売するためのホンダの最初のアプローチは、EVの販売シェアが高く、インセンティブが充実しているカリフォルニア、テキサス、フロリダの3州に焦点を合わせた地域限定的なものになる見通し。ホンダはこれらの3州では、顧客のEVニーズの高まりと当局の環境規制の強化により、プロローグの発売時に販売の大部分を占めると予想している。 EVインフラが拡大し、顧客の関心が全国的に高まるにつれ、同社は全米の他の地域に、プロローグの販売とマーケティング活動を拡大していく予定だ。

ホンダはGMと共同開発し、アルティウムプラットフォームをベースにしたプロローグの2024年の導入に続いて、ホンダが開発を主導するe-Architectureに基づいた新型EVの生産を、2020年代の後半から北米の工場で開始する計画だ。

アメリカンホンダのデイブ・ガードナー上級副社長は、「2024年に第一弾のEVを発売することは、ホンダにとってエキサイティングな新しい方向性の始まり」と述べている。