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日産、自動運転で新ステップ…横浜で実証実験へ

  • 《写真提供 日産自動車》
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日産自動車は9月9日、報道関係者向けに自動運転車両によるオンデマンド配車サービスである「Easy Ride」の新たな実証実験に関する説明会を開いた。これまでの実験に比べ、車両の乗員を2人から1人とするなど実用化への新たなアプローチを進める。

このサービスは2017年からNTTドコモと共同で開発を進めているもので、今回の実験は日産の車両技術などと、ドコモのAI(人工知能)を活用したオンデマンド交通システム「AI運行バス」を組み合わせて行う。期間は9月21日から10月30日までで、横浜市の横浜みなとみらいおよび中華街エリアに23の乗降地を設け、公募した200人の希望者に参加してもらう。

車両は自動運転技術では「レベル2」に相当するミニバンモデルを4台使用する。Easy Rideの実用化に向けては18年に実現に向けた課題の詳細な検討、そして19年の2月から3月には横浜市の公道を使った最初の走行実験を行っていた。

今回は、車両のセンサーや制御システムなどの性能を高めることなどにより、アシスタント乗員をなくし、乗員は安全のために運転席に控える1人のみとした。これにより、利用者の最大乗車は従来の2人から3人に拡大させている。また、実験車のサポートのために用意していた伴走車両も廃止する。

利用者はドコモがすでに21都道府県で実証を進めているAI運行バスのアプリをスマホにインストールし、配車予約などを行う。目的地は乗降地のみならず、ショッピングや食事などのカテゴリーからも選択できるようになっている。

説明会に出席した日産の常務執行役員で総合研究所所長の土井三浩氏は、今回の実験について「(自動運転車の公道実験では)恐らく、日本で最大規模になると思う。ニースの強い地方部を含めた商用化に向け、前進を図りたい」と話す。一方で、商用化については「お客様の受容性が上がらないと実現できず、現時点でいつとはお答えできない。実験参加者から要望を聴き、諸々の課題に取り組んでいきたい」と述べた。