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アウディ RS3 新型、スポーツバックとセダンを開発中…プロトタイプの写真

  • 《photo by Audi》
  • 《写真提供 アウディジャパン》
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  • 《photo by Audi》
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アウディ(Audi)は6月10日、新型『RS3スポーツバック』と新型『RS3セダン』のプロトタイプの写真を公開した。両車は、新型『A3スポーツバック』と新型『A3セダン』をベースに、アウディスポーツが開発を進めている高性能モデルだ。アウディ「RS」シリーズの最新モデルとなる。

◆最大出力400hpで0-100km/h加速4.1秒の現行型

現行RS3には、直噴2.5リットル直列5気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジンを搭載する。アウディ伝統の5気筒エンジンは、アルミ製クランクケースの採用などにより、従来比で26kg軽量化されている。

より理想的な混合気を生成するため、インテークマニフォールドと燃焼室の両方に噴射装置を備えたデュアルインジェクションを採用した。排気側にもアウディバルブリフトシステムを採用し、スロットル開度やエンジンスピードに応じてバルブが開く時間をコントロールして、低~中間負荷領域では燃料消費を抑えつつ、全負荷領域ではパワーとレスポンスを向上させた。

欧州仕様の場合、最大出力は400hp、最大トルクは48.9kgmを発生する。最大トルクは1700~5850rpmの幅広い領域で引き出される。

トランスミッションは、7速デュアルクラッチの「Sトロニック」で、駆動方式は、4WDの「クワトロ」。クワトロシステムは、電子制御油圧式の多板クラッチが前後のアクスルに、駆動力を可変配分する。スポーティに走れば走るほど、リアアクスルに伝えられる駆動トルクの割合が大きくなる。

システムの制御は、ステアリング、Sトロニック、エンジンマネージメント、エグゾーストの可変フラップなどの制御とともに、標準装備の「アウディドライブセレクト」に統合された。

動力性能は0~100km/hを4.1秒で駆け抜け、最高速は250km/hでリミッターが作動する。オプションでリミッターの設定を変更でき、この時の最高速は280km/hに到達する。

◆新型にも伝統の5気筒エンジンを継続搭載

公開された写真のプロトタイプは車体にカモフラージュが施され、「1-2-4-5-3」のデカールが装着された。この数字は、アウディの5気筒エンジンの始動時の各シリンダーの点火順序を示しており、新型にも伝統の5気筒エンジンが継続搭載される。

現行型の最大出力400hp、最大トルク48.9kgm、0~100km/h加速4.1秒の性能を上回るべく、開発が進められていると見られる。

エクステリアとインテリアは、アウディのRSシリーズらしいスポーティさが強調されるもよう。新型RS3スポーツバックのプロトタイプの写真からは、開口部を大型化したフロントグリルや専用アルミホイール、新型RS3セダンのプロトタイプの写真からは、専用リアバンパーやエグゾーストが装着されているのが確認できる。

アウディスポーツでは現在、『R8』を含めて15を超えるRSモデルを用意しており、史上最大のラインナップとなっている。アウディスポーツ初のEVとして、『RS e-tron GT』も設定された。これに続いて、新型RS3スポーツバックと新型RS3セダンを追加し、さらなるラインナップの強化を図っていく。

◆2020年代の終わりまでにアウディスポーツはフル電動ブランドに

アウディスポーツの2020年の世界新車販売台数は過去最高の2万9300台以上で、前年比16%増を達成した。ヨーロッパ、北米、中国だけでなく、日本、オーストラリア、ニュージーランドでも販売が伸びたという。

また、アウディスポーツは、内燃エンジン搭載車を電動化する取り組みを開始した。『RS6アバント』、『RS 7スポーツバック』、『RS Q8』では、強力な4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボ「TFSI」エンジンに、48ボルトのマイルドハイブリッドシステムおよびシリンダーオンデマンドテクノロジーを組み合わせた。

RSシリーズは将来、高性能なプラグインハイブリッド車(PHV)の設定とRS e-tron GT に続くEVの拡大を、計画している。

アウディスポーツは2024年、高性能モデルの50%以上を部分的または完全に電動化されたモデルとする予定で、2026年までに、この割合を80%に引き上げることを目指している。

同社は多くの市場で高性能SUVセグメントが有望と見て、2020年代の終わりまでにアウディスポーツはEVと高性能PHVのみを用意するフル電動ブランドになる予定だとしている。